地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

しかけ絵本のしかけテクニックを学ぶ


あなたのシェアがとても嬉しいなので~あります。
LINE


題名:しかけ絵本のしかけテクニックを学ぶ
報告者:トシ

 しかけ絵本は別名飛び出す絵本として知られる。その特徴は、ページをめくるたびに飛び出す、紙による立体構造物である。そのしかけ絵本の世界でも最も有名な方は、ロバート・サブダ氏になるであろう。彼の絵本の代表作である「不思議の国のアリス」は、子供のみならず大人も驚きを隠せないほど、様々なしかけが絵本に潜んでいる。この「不思議の国のアリス」を持っている方なら納得できるであろうが、そのしかけに感動しない人はいないに違いない。間違いなく世界一のしかけ絵本である。ページをめくるたびに、なぜこんなしかけを考えられるのかが実に不思議に思える。そこで、ロバート・サブダ氏によるしかけテクニックの一つを学ぶ手筈として、蝶のしかけをここでは検討したい。
 ロバート・サブダ氏による蝶のしかけの詳細は、文献2)を参照していただきたいが、ここでははじめとおわりの状態について示したい。

nf0306_poppingin_1

nf0306_poppingin_7

図 ロバート・サブダ氏による蝶のしかけ2)

図の上側がはじめの展開図で、下側がおわりのポップアップ状態(本をめくった状態)である。これを見て頂ければ分かるかと思うが、上側の展開図では蝶の形を呈しておらず、また、蝶の片側半分の状態でもない。これが下側の状態では、左右がうまく組み合わさって蝶の形となっていることが分かるかと思う。このロバート・サブダ氏の例だけではないが、高度なしかけ絵本は、左右の組み合わせが予想もつかない形で表れることにある。図のようにしかけを見てしまえば、なるほど、ではあるが、この意外な展開図が、ポップアップ後に意外に組み合わさるデザインを考え出すには、相当の発想の転換を必要とする。サブダ氏によれば3)、しかけをデザインするのは、シーン自体は頭の中に出来上がっており、3次元の世界にいるようなシーンをイメージして、ポップアップのしかけを考えるとのことである。ただし、一度でもこのしかけ絵本作りにチャレンジしたことがある人なら分かるかと思うが、単純にはしかけ、られない。それを知ると、「不思議の国のアリス」には、恐ろしいほどのしかけの発想が溢れており、本のしかけだけでなく、実はサブダ氏の才能にも驚いてしまう。さらに、「不思議の国のアリス」には、先の例とは異なったパターンのポップアップも多い。
 一方で、このような楽しいしかけ絵本にも唯一の難点がある。小さい子供さんのいる家庭では、やがてそのポップアップ状態が悲しいことに壊される運命(さだめ)にある。

1) https://en.wikipedia.org/wiki/Robert_Sabuda (閲覧2016.1.11)
2) https://www.highlightskids.com/stories/popping-robert-sabuda (閲覧2016.1.11)
3) http://www.ehonnavi.net/specialcontents/contents.asp?id=21 (閲覧2016.1.11)

From ここから。© 2015 This is 地底たる謎の研究室 version。

© 2015- 地底たる謎の研究室