地底たる謎の研究室

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ヒトのテレパシー能力を考える



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題名:ヒトのテレパシー能力を考える
報告者:ダレナン

 テレパシーとは、テレ(遠隔)で、パシー(感情)を、受信する能力のことを指す。すなわち、遠くにいるヒトの思考を、読み説けることができれば、そのヒトにはテレパシーがあると言えよう。そのテレパシーは、超能力の一つとされ、サイコキネシス(念力)やテレポーテーション(瞬間移動)、あるいは、サイコメトリー(物に残る残留思念)などと同じくして、よくテレビや映画で登場する。そのため、フィクションとされていたが、現在、テレパシーについては科学的に検証されつつある1, 2)。Grauら1)の実験概略を図に示す。これを見れば分かるが、その技術にはインターネットを介する必要があり、いわゆるテレビや映画におけるテレパシーと違うのは、そこである。ただし、送信と受信の装置が小型化し、かつ、インターネットへの接続も完全に無線化となり、さらに、その装置が脳内に埋め込まれれば、Wi-Fiがある環境下ではヒトとヒトとのテレ

journal.pone.0105225.g001-1

図 Grauらの実験概略3)

パシーがまがりなりにも完成する。その時は、人類がついにテレパシー能力を獲得した時と言えるかもしれない。少なくとも、埋め込まれた状況下のラットは、すでにテレパシー的な同調を獲得できたことが報告されている4)。
 一方、遠隔でなくともヒトの能力の最たるものは、その相手の状況に共鳴し、理解できることにある5)。サルが模倣するイメージから、「サルまね」という単語もあるが、実はサルは模倣ができず5)、他のサルの行為を自己の行為として共鳴する(行為の表面だけでなく、行為の背後の心の状態を含めた5))ことも難しいとされる。このように他者の心的状況を理解する能力は、ヒト特有のものであり、これをテレパシーになぞれば、テレ(Tele)の反対語はパラ(Para)であることから6)、さしずめパラパシーが、ヒトの進化において重要な能力であったことが理解できる。さらに、他の動物でも不快な感情は共感できるが、快も含めた感情をも共感できるのもヒトの特徴とされる5)。この心の状態や感情全てに対するパラパシー能力がヒトの人たる所以であろうか。
 ヒトのテレパシー能力の獲得は現在、始まったばかりである。しかしながら、事件の多い世の中を見るにつれ、ヒトのパラパシー能力すらも低下したのではないかと、やや心配にもなる。

1) Grau C, et al.:Conscious Brain-to-Brain Communication in Humans Using Non-Invasive Technologies. PLoS One 9: e105225, 2014.
2) Rao RPN, et al.:A Direct Brain-to-Brain Interface in Humans. PLoS ONE 9: e111332, 2014.
3) http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0105225 (閲覧2016.3.24)
4) http://www.nature.com/news/intercontinental-mind-meld-unites-two-rats-1.12522 (閲覧2016.3.24)
5) 明和政子: まねが育むヒトの心. 岩波書店. 2012.
6) http://www.jin.ne.jp/pvsc/what.htm (閲覧2016.3.24)

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