ハムスターにおける回し車で回る意義を、ヒトの仕事と対比する



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題名:ハムスターにおける回し車で回る意義を、ヒトの仕事と対比する
報告者:ダレナン

 本記事は、基本的にこの記事の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 この記事にてハムスターとヒトの行動パターンについて考え、その共通の部分を探った。ここでは、その行動パターンの中でも、回し車を回す行動により着目し、ハムスターの回し車の行動を探りつつ、それをあえてヒトの仕事と対比することで、ヒトの仕事の意義に捉え直してみたい。
 ハムスターの回し車を回す行動には、この記事で挙げたように、より良質な餌を探して旅していることが推測される。その行動の背後には、ハムスターの成書にもあるように、「野生のハムスターは何十キロも走り回って食料を探す」1)との記述からも明らかである。さらに、野生のハムスターは、乾燥した地帯に生息し、餌も豊富にある環境とはいえないことから、「ほお袋に食料を入れて、巣穴に持ち帰り、貯蔵する」なる習慣1)もあり、それは探した餌が貴重であり、過酷な環境下で生き延びるためのハムスターに備わった行動のパターン化でもある。すなわち、良質(貴重)な餌を探して旅する野生のハムスターの特質が、ケージ環境下におけるハムスターの回し車を回すという行動パターンを誘発していることも示唆している。しかしながら、野生のネズミにて、回し車を提示する実験を遂行すると、餌自体を目的とせずに回し車で回ることもあるとの報告もある2)。このことは、回し車で回る = 餌を探す、だけの図式が単純に成り立たないことをも意味し、上記の実験は、ネズミで観察しているものの、同じげっ歯目であるハムスターとて同じであろう。それでは、ハムスターにおける回し車で回る意義は、一体なんであろうか。
 いくつかの要因が考えられるが、現時点で回し車を回す意義について科学的に考えられていることは、それが遊びや逃亡や運動になり2)、あるいは、防衛、略奪攻撃、うつや不安を回避する3)ことにも繋がる。すなわち、自ら回す回し車の行動は、ハムスターの幸福にもなり4)、その行動の背後には、ハムスターの生活を彩るハムスター的な仕事の役割がある。一方で、モーターによって回し車を管理されると、ハムスターはストレスにさらされ、そのハムスターは1週間で亡くなったとの報告もある5)。これらから類推できることは、ヒトの仕事も同様であり、自ら回す仕事はよいが、回される仕事にはストレスがたまり、そこには意義が見出せない。少なくともハムスターが喜んで(自ら)回し車を回す行動の脳内には、図のようなイメージがあるのであろう。ヒトの仕事もこうでありたい。

Pet-Hamster-Running-on-Exercise-Wheel-Coloring-Page

図 仕事中のハムスター6)

1) 今泉忠明: ハム語レッスン帖. 大泉書店. 2014.
2) Meijer, JH, et al.: Wheel running in the wild. Proc Biol Sci Jul 7; 281(1786): 20140210, 2014.
3) Novak, CM, et al.: The use of a ruuning wheel to measure activity in rodents: relationship to energy balance, general activity, and reward. Neurosci Biobehav Rev 36:1001-14, 2012.
4) Gebhardt-Henrich, SG. et al.: How does the running wheel affect the behaviour and reproduction of golden hamsters kept as pets. Appl Animal Behav Sci 95: 199-203, 2005.
5) http://www.sokaku.co.jp/column/201508051000.html (閲覧2016.6.25)
6) http://www.coloringsky.com/pet-hamster-running-on-exercise-wheel-coloring-page/ (閲覧2016.6.25)

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