地底たる謎の研究室

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写真撮影における前後の文脈



「宇宙コロニー( Off-world colonies )での新しい生活が貴方を待っています。チャンスと冒険に満ちた黄金の土地に、再び巡ってきた好運。」 “A new life awaits you in the Off-world colonies. The chance to begin again in a golden land of opportunity and adventure.”

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題名:写真撮影における前後の文脈
報告者:アダム&ナッシュ

 本記事は、この記事の続きです。

 先のこの記事にて、一枚の写真1)からその撮影に伴う技術的な背景を探った。ここでは、その写真の同時間帯であろう別の角度から撮影された他の二枚の写真2, 3)の様子も踏まえ、撮影における前後の文脈を探ってみたい。なお、写真を撮影した写真家Sergey Piltnik氏の500pxのサイトは、文献4)を参照されたい。
 上記の3枚の写真のうち、文献1), 2)にある写真はこの記事と同じく、被写体の女性が水につかっている写真である。女性の身長を165cmと仮定して、そのつかっている部分のサイズを図から推定すると、文献1)の写真は、1.65×0.294=0.4851m、文献2)の写真は、1.65×0.300=0.495mほどとなり、文献2)の撮影の方がより水につかっていることが判明できる。文献3)の写真は、完全に水からあがっている写真である。これらのことから、より水につかる形での撮影であれば、文献3)の写真→文献1)の写真→文献2)の写真の順番で撮影されたことになる。しかしながら、被写体の背景の女性の風景を見ると、この記事で示したように夕刻まじかの撮影であれば、より夕刻の色味が濃くなる方向での撮影となる。その順番で言えば、文献2)の写真→文献1)の写真、または、文献3)の写真の順番で撮影された可能性が高い。すなわち、この場合では一旦水につかった後に撮影されたと言えよう。さらに、この流れを裏付けるよう撮影レンズを確認すると、文献1), 2)の写真はともに85mmのレンズで撮影され、映し出された被写体の女性の画角を勘案すると、被写体の女性と氏の距離は、約2.6~3.0mの間であったことが想定されるが、文献3)の写真はあえてレンズを交換し、より被写体の女性との距離も近くなり、Sigma 24-35mm F2 DG HSMで撮影されている。このことから、撮影の順番(前後の文脈)は文献2)の写真→文献1)の写真→文献3)の写真あった可能性が高く、この記事の写真は水からあがる女性をうまく切り取った瞬間であることが推定された。

Fig-1-Some-body-segment-lengths-of-50-th-percentile-Indian-tractor-operator-expressed

図 身長に対する身体の各セグメント比率5)

1) https://500px.com/photo/162214987/i-love-you-like-a-love-song-by-sergey-piltnik-Пилтник- (閲覧2016.7.22)
2) https://500px.com/photo/161861333/masterpiece-by-sergey-piltnik-Пилтник- (閲覧2016.7.22)
3) https://500px.com/photo/162005883/kill-em-with-kindness-by-sergey-piltnik-Пилтник- (閲覧2016.7.22)
4) https://500px.com/pfotograf (閲覧2016.7.22)
5) https://www.researchgate.net/figure/274321018_fig1_Fig-1-Some-body-segment-lengths-of-50-th-percentile-Indian-tractor-operator-expressed (閲覧2016.7.22)

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