人工知能ロボットにおける「不気味の谷」への一考察



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題名:人工知能ロボットにおける「不気味の谷」への一考察
報告者:ダレナン

 昨今の人工知能の進化には目覚ましいものがある。それと同時に、人類の仕事への考えを変化させる(人類から仕事を奪う(この記事この記事も参照))ことも、やがて現実となり得るだろう。少なくとも先頃のニュース1)においてFacebookの創始者であるマーク・ザッカーバーグ氏曰く「今世紀中にすべての病気の治療を可能にする」と宣言した背景には、AIソフトウェア(人工知能ソフトウェア)の発展が後押ししていることは間違いない2)。診断とともに、最適な治療を選択するのは、人工知能が最も得意とする分野の一つであるからである。それは、人工知能にとっては、囲碁に勝つのと同じような判断レベルかもしれないが(この記事も参照)、病気に勝つ判断を与えてくれる人工知能は、人類にとって最大の恩恵でもある。
 一方、ロボットの開発において重要な概念として、「不気味の谷」がある。今から40年以上前の1970年に、森政弘博士が提唱した概念であり3)、それを図に示す。横軸に類似度、縦軸に親和感を置き、ある程度までは親和感が沸くが、それを越えて類似度が増すと、一旦そのロボットを不気味と感じる考え方である。その通りで、姿・形が如何にも古典的なSF映画(例えば、映画「禁断の惑星」)に出てくるようなロボットであれば不気味とは感じない。しかしながら、人工知能ロボットの分かりやすい例で言えば、スティーブン・スピルバーグ監督による映画「A.I.」に出てくる子供の人工知能ロボットは、そのロボットが家庭に来た時点は、明らかに

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図 ロボットにおける「不気味の谷」3)を一部改図

不気味と思っているくだりがあり、それがやがて親和感が増すとともに、自分の子供として認めてしまうくだりもあり、この「不気味の谷」の概念がよく理解できる。詳しくは「A.I.」を観て頂ければ分かると思うが、今はソフトウェアが主導の人工知能であっても、それが優れた(人にそっくりな)ハードウェアと融合する過程で、明らかにこの「不気味の谷」が実感できることが、そこには描かれている。森博士曰く、不気味と感じる感覚に関して、「自己防衛本能の重要な一部をなしていることだけは間違いない」3)とのことであり、あまりにも人に似たロボットは、ロボットとして理解しつつも、ロボット以上のものであると認識してしまい、人の存在が脅かされる、と人は勝手に判断してしまうからであろう。逆に言えば、人工知能を含めて、ロボットの技術革新(進化)はとてつもなく早く、現在は人工知能を研究している科学者でさえ、そこに何が起こっているのか十分に把握できない状況でもあるため4)、一度進化すれば「不気味の谷」の谷底も案外浅く、気づくと「A.I.」のように、進化したあるロボットを我が子と認めている人類像も、そう遠くない未来には起こり得そうである。

1) http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1609/22/news033.html (閲覧2016.10.4)
2) https://www.facebook.com/notes/mark-zuckerberg/can-we-cure-all-diseases-in-our-childrens-lifetime/10154087783966634 (閲覧2016.10.4)
3) http://www.getrobo.com/ (閲覧2016.10.4)
4) 出典不明

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