激動の時代を生きたチチヤス株式会社の初代キャラクター



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題名:激動の時代を生きたチチヤス株式会社の初代キャラクター
報告者:トンカツる

 チチヤス株式会社1)は、広島県廿日市市大野337-4に本社を置く乳製品の製造/販売会社である。広島県に本社があるために、関西圏の人は比較的なじみがあるかと思うが、関東圏の人はあまり聞いたことがないかもしれない。ちなみに、チチヤス株式会社と命名したのは、株式会社を創業した昭和5年からとなり2)、その社名は、2代目の野村清次郎が父の名前の「保」を読み換えた「ヤス」と、「父」「乳」の「チチ」を組み合わせたことに由来する3)。
 そのチチヤス株式会社の前身は、明治19年における牛乳事業である。また、その牛乳を使った乳製品の一つであるヨーグルトは、実はチチヤス株式会社が、業界での初販売となる2)。その歴史は大正6年まで遡ることができる2)。今でこそ市民権を得たヨーグルトではあるが、その功績の陰には大正時代からのチチヤス株式会社の苦労が伺われる。ヨーグルトは、今のような市民権を得るまでは、腐っているような食品として、あまりよいイメージがもたれていなかった。乳酸菌による発酵食品であるため、ある意味、納豆などと同じ発酵食品に分類されるものの、乳製品に関する発酵食品は日本の古来からのなじみがなかったために、それが一般的になるまでには、時間を要したのも事実である。そのためであろうか。チチヤス株式会社でも大正6年のヨーグルトからの販売を一旦中止していたようで、昭和29年にチチヤスヨーグルトを再発売している経緯がある2)。また、そのヨーグルトの再発に合わせるように、1953年(昭和28年頃)にチチヤス株式会社のキャラクターが誕生している。そのキャラクターを図に示す。名前は、チー坊と言い、チチヤス株式会社の製品の安全、安心、おいしさの印として付けられている4)。
 このチー坊は、何度か変化しており、初代~2代~3代~4代~5代と続き、6代目は実質、初代に戻っている。デザイン的には、初代は1953年で顔のみの赤ちゃん的デザインで、2代目は1950年代~1975年代で、全身の赤ちゃん的、3代目は1960年代~1990年頃、4代目は1970年代~2000年頃で、ともに深く帽子をかぶった子供的なデザインで、5代目は1998年代~2007年頃で、全身の子供とウシと並んだCGによる立体的なデザインとなっている。詳しくは文献2)を参照していただきたい。

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図 チチヤス株式会社のチー坊2)

 6代目は、2007年から復活したが、なぜ初代に戻したのかについては、詳細は不明である。しかしながら、御社の歴史を覗くと3)、1964年から拡大したレジャー事業が不振となり、それを本業から切り離して事業再生することとなったのが、2005年であり、さらに、2008年には、親ファンドから派遣された社長に交代し、2011年にそのファンドが保有する全株式を買い取った伊藤園の子会社となったことが分かる。このことから、初代キャラクターを復活させた2007年は、チチヤス株式会社の激動の時代であり、チチヤスという由来を大事にして、初代キャラクターに会社の社運をかけた様子が伺われる。個人的な見解では、これぞチチヤス、と言えるキャラクターである。

1) http://www.chichiyasu.com/ (閲覧2015.12.23)
2) http://www.chichiyasu.com/history/ (閲覧2015.12.23)
3) https://ja.wikipedia.org/wiki/チチヤス (閲覧2015.12.23)

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