型にはまった思考から型にはまらない思考、あるいは、その逆



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題名:型にはまった思考から型にはまらない思考、あるいは、その逆
報告者:ダレナン

 人は思考する際にあらゆることに対して型にはめることが常である。良くあるパターンとして、ある人からこのように言われたことがある経験もお持ちの方も多いかと思われる。すなわち、「君は、なになにが...だから、なんとかだね。」などという言葉はその最たるものであろう。つと血液型に関しても、「君はA型だから...」、「君はO型だから...」なども日本では比較的良く認められる、他人から当てはめられるパターンの典型的なひとつの方法論でもある。少なくとも子供の頃は、いずれの人であっても、このようなパターンにはめるような言動、あるいは、思考は生じなかったに違いない。思い返して見ても、多くの人は、「そう言えば...むかしは...そうだったなぁ。」と思い当たる節もあるであろう。そのことから、結局は、この型にはめる思考は、たぶんに人が「大人」という型にはまるつれ、経験から導き出された、あるいは、ある知識に基づく一方的な解釈からもたらされた現象であることには、残念ながら疑う余地がない。それでは、この型にはまった思考は、「大人」になって、なぜ当たり前となりつつあるのであろうか。
 そのひとつは、思考の柔軟化が失われることが原因かもしれない。この記事でも指摘されているが、これを分かりやすく言えば、頭が固くなることになることに相当するのかもしれない。沖縄科学技術大学院大学の青木祥博士によれば1), 2)、頭が固くなることは、コリン作動性介在ニューロンの衰退に関係していることが示唆されている。コリン作動系介在ニューロンとは、副交感神経や運動神経の末端から放出され、神経刺激を伝える神経伝達物質であるアセチルコリン3)の働きを促すニューロンでもある。そのアセチルコリンの役割として、心拍数低下、消化機能亢進させたり4)と、心身のリラックスに重要な働きを持つが、これに関するニューロンの働きが抑制されることで、古いルールに囚われ、新しいルールを模索することがしにくくなるようである。結果として、新しい情報に注意が向かず、すでに覚えた方法に固執する1), 2)。言い換えれば、新奇の考えはそこになく、「大人」になれば、一方的に型にはめてしまう、はめることが脳機能的に当たり前となりやすいことが推測される。「お前、「大人」になったなぁ」と人に告げられる原因は、元を正せば、コリン作動性介在ニューロンの衰退をも暗示しているのであろう。
 ただし、ここで提案したいのは、決して型にはまる思考のパターンが、わるい、と言うことではない。その実として、社会的には大枠として、思考にある程度のパターン的な枠組みを決めないことには、物事が円滑に進まないことが多くなるのも事実ではある。例え、大人になっても、子供のような心を持った人と言われようとも、「大人」としての目的がないことには、ただの成長していない人と社会的には見なしうる。そこで、なにが必要で、なにが、不必要かの判断が、柔軟性のある「大人」として重要な思考の道筋となる。極論として、標題にあるように「型にはまった思考から型にはまらない思考、あるいは、その逆」のバランスは、どこでとるのかの問題でもある。本記事を読んだ人に対しては、その判断を最終的にその人自身に委ねたいが、「大人」になると頭が固くなることは、いいことでもあり、わるいことでもあることをここに明記したい。

1) https://www.oist.jp/ja/news-center/press-releases/20209 (閲覧2017.1.6)
2) Aoki, S., et al.: Role of Striatal Cholinergic Interneurons in Set-Shifting in the Rat. Journal of Neuroscience 24: 9424-9431, 2015.
3) https://ja.wikipedia.org/wiki/アセチルコリン (閲覧2017.1.6)
4) https://www.kango-roo.com/word/10126 (閲覧2017.1.6)

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