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宇宙空間における人間の生理学的な現象


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題名:宇宙空間における人間の生理学的な現象
報告者:ログ

 今現在、宇宙開発は熾烈を増しているが、宇宙開発において大事なのはなにもロケットばかりではない。イーロン・マスク氏の偉業によって、先頃スペースX社のロケットのリサイクルを可能とし1)、ロケットへの開発は期待がかかるも、宇宙空間におけるヒトの生理学的な現象も宇宙開発の上で欠かすことのできない事項となる。そこで、本記事では文献2)に基づき、宇宙空間での人間の生理学的な現象についてまとめたい。

①人間が宇宙空間で無防備に飛び出した時、どうなるのか? 
瞬間だけもだえ苦しみ、やがて消える。肺の空気がすべて噴き出て、血液や体液に溶けていたガスが気化し、細胞がばらばらになる。血管の中は気泡だらけとなり、脳に酸素が運ばれなくなる。器官内のガスが膨張し、消化管が破裂して鼓膜がさけて、寒さに凍りつく。なお、15秒ほどで意識を失う。

②人間はどのくらいの重力加速度に耐えられるのか?
プラス3Gで立てず、プラス4.5Gで視界がなくなる。プラス12Gで一般の人は意識を失う。なお、アメリカ空軍ではプラス7.5Gに16秒間耐えられないとパイロットになれない。プラス25G以上では背骨を損傷するリスクが高くなる。ただし、現在の打ち上げにかかる重力加速度は、プラス3.5G以上はなく、大気圏への再突入もプラス1.2Gほどである。

③人間の呼吸における酸素と二酸化炭素はどうするのか?
宇宙船内や船外活動用宇宙服(EMU)では窒素78%、酸素21%の地上と似た成分の空気として、気圧も地上と同じ高さに維持されている。二酸化炭素に関しては、水酸化リチウムが炭酸リチウムに変成する化学反応を利用し、浄化する。

④人間が無重力状態で受ける生理学的なストレスにはなにがあるか?
体液が足から胸や頭へ移動し、平衡感覚を失い、宇宙酔いを起こす。長期になると、赤血球数が減り、骨からカルシウムがにじみ出て、筋肉が委縮する。なお、体液の循環への影響は顔がむくみ、首と顔の血管が浮き出て、眼球が外に飛び出すように感じ、鼻は詰まって嗅覚と味覚がなくなる。ただし、重力から解放され、飛行士の背も伸びる一方、無重力で細菌も漂いやすくなるために、殺菌での感染症対策が必須である。

⑤大気圏外で人間が浴びる放射線はどうなるのか?
大気圏外の放射線、すなわち宇宙放射には銀河宇宙線、太陽粒子現象、捕捉放射線の3つの発生源がある。地球を取り巻く放射帯であるバン・アレン帯は、1時間に200 mSv(ミリシーベルト)にも達するので周回軌道ではこれを避けるべきである。宇宙での滞在が長くなると、飛行士はかなりの量の宇宙線を浴びる。しかし、今のところ安全な範囲と考えられている。

1) http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/217467/033100045/ (閲覧2017.4.4)
2) アッシュクロフト, F: 人間はどこまで耐えられるのか. 河出書房. 2008.

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