地底たる謎の研究室

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Alejandro Jodorowskyにみる魂に触れる表現力



「宇宙コロニー( Off-world colonies )での新しい生活が貴方を待っています。チャンスと冒険に満ちた黄金の土地に、再び巡ってきた好運。」 “A new life awaits you in the Off-world colonies. The chance to begin again in a golden land of opportunity and adventure.”

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題名:Alejandro Jodorowskyにみる魂に触れる表現力
報告者:ナンカイン

 Alejandro Jodorowsky(アレハンドロ・ホドロフスキー)氏は一般的には映画監督として括られる人物である。しかしながら、文献1)にもあるように、その仕事は多岐にわたり、演出家、マリオネット制作者、詩人、ハプナー、映画監督、劇作家、演劇者、役者、パントマイマー、彫刻家、タロット占い師、舞台美術家、劇団リーダー、サイコセラピスト、サイコマジシャン、バンドデシネ作家、アニメーター...とされる。これらの仕事にもあるように、Alejandro Jodorowsky氏は精神の奥にある魂の何かを表現する人、したい人であることは間違いない。Alejandro Jodorowsky氏を図に示す。明らかにSomethin'を持っている人なりが表情から読み取れる。
 映画監督としての代表作は「エル・トポ」になるであろうが、その表現の内容から、一般受けするような映画ではない。いわゆる「エル・トポ」はカルト映画に属する。そのため、インターネットが発達する前では、一部の人しか知らない人であったように記憶している。当時、映画が好きな人でも氏を知らない人は多かったに違いない。レンタルビデオ店がビデオ鑑賞の手段として最盛期であった時代でも、一部のビデオ店にしか「エル・トポ」はなく、しかも、ひっそりと店頭の隅に置かれていたようにも記憶している。しかしながら、現在はホドルフスキー新聞3)なるものも刊行されるぐらいにメジャーな存在となり、インターネットで検索しても、相当数にヒットする。



図 Alejandro Jodorowsky氏2)

 映画監督としての最新作は「リアリティのダンス」であるが、この映画はある意味、Jodorowsky氏の自伝でもあり、それに合わせて本「リアリティのダンス」も出版されている。その本の内容の解釈については、これまた表現者の一人でもある松岡正剛氏1)によって詳細になされているので、そちらを参照して頂きたいが、最も初期の短編映画「La Cravate」4)を見ると、明らかに若かりし頃からJodorowsky氏は表現することにおいて、長けている。1957年の短編映画であることから、氏が若干28歳での作品である。驚くべき表現力をすでに身につけている。こちらは「エル・トポ」よりも観やすい(?)ので、カルト映画を怪訝する人でも観れるであろうが、この年齢にしてこれだけの表現力を身につけていることは、すでにこの年齢にして精神の奥に潜む魂に触れることが出来たに違いないであろう。
 それでは、魂とは何か?
 ドキュメント映画「ホドロフフスキーのDUNE」からの答えとして、それは「芸術する心(人間の心の在り方)」になるであろうか。まさに、氏は神聖なる神の世界に触れている。

1) http://1000ya.isis.ne.jp/1505.html (閲覧2017.4.7)
2) http://www.tasteofcinema.com/2014/filmmaker-retrospective-the-surreal-cinema-of-alejandro-jodorowsky/ (閲覧2017.4.7)
3) http://www.uplink.co.jp/jodorowsky/ (閲覧2017.4.7)
4) https://www.youtube.com/watch?v=CaGMHROrgxQ&t=610s (閲覧2017.4.7)

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