地底たる謎の研究室

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スポンジケーキにおける「絶対ふくらむ方程式」について



「宇宙コロニー( Off-world colonies )での新しい生活が貴方を待っています。チャンスと冒険に満ちた黄金の土地に、再び巡ってきた好運。」 “A new life awaits you in the Off-world colonies. The chance to begin again in a golden land of opportunity and adventure.”

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題名:スポンジケーキにおける「絶対ふくらむ方程式」について
報告者:エコノ

 スポンジケーキは、あまりにも固く締まっていると、スポンジとはいえない。場合によって、それは、岩石ケーキともなる。そのため、如何にしてスポンジ化を実現できるかが、スポンジケーキのキーポイントとなる。キーポイントの、さらにそのキーワードは、「ふわふわ」である。そのキーワードにふさわしくスポンジケーキの作成の際に、「絶対にふくらむ方程式」なるものがあれば、安心して「ふわふわ」のスポンジケーキを作ることができる。そのような方程式はあるのであろうか。そこで参考にしたいのが、文献1)にある「焼くだけ&ちょっと塗るだけ Naked Cake」である。この本の表紙(図)にもあるように、3種のスポンジケーキが絶対にふくらむ方程式と記載されており、期待を抱かずにはいられない。本記事の表題も文献1)にあやかったものである。ここに改めて著者の小菅陽子さんに、感謝したい。そこで、本記事では、この本に記載されている「絶対にふくらむ方程式」について調べ、ここにその方程式の謎を報告する。
 その「絶対にふくらむ方程式」の前に、ふくらまない理由にはいくつかの原因がある。ひとつは、泡立てが不十分であること、もうひとつは、材料の配合のバランスがよくないこと、である1)。これは、スポンジケーキに関わらず、特に洋菓子一般を作る際に、あてはまる理由でもある。一度でも、洋菓子を作ったことがある人ならば、それは誰でもわかるであろう。初めて作る際は、厳密に工程を実施し、配合・分量も規定通りにし、失敗することが少ない。しかしながら、慣れてくると、工程もいいかげんで、配合・分量もいいかげんで、気がつくと、岩石ケーキとなる。そのため、方程式の前にはやはり美味しく作りたいという強固な意志が必要なのである。出来上がったケーキは「ふわふわ」でも、菓子を創る(Creativeな)心は「岩石」でなければならない。さらに、小菅陽子さんによれば、配合・分量として大事なのは

卵・砂糖・薄力粉・バター

にあるという1)。ここで卵をa/個、砂糖をb/グラム、薄力粉をc/グラム、バ ターをd/グラムとすれば、ライトスポンジケーキでは、

1a+20b+20c+10d = 「ふわふわ」

となる。



図 Naked Cakeの表紙2)

この基本となる材料の配合・分量をきちんと計量し、レシピどおりに作れば、誰でもふっくらしたスポンジを焼くことができる1)。これが、スポンジケーキのおける「絶対にふくらむ方程式」である。その他、スポンジケーキには、ミディアム・ヘビーもあるが1)、この3種類のスポンジ度を決める方程式が文献1)には細かく記載されていることから、まさに、安心して「ふわふわ」のスポンジケーキを作ることができる。洋菓子作りも明らかに科学であることを、文献1)は物語っている。

1) 小菅陽子: 焼くだけ&ちょっと塗るだけ Naked Cake. 小学館. 2013.
2) https://www.amazon.co.jp/dp/B01NBY0R6X (閲覧2017.2.10)

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