地底たる謎の研究室

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人生における臨界転移を超えた先に知る世界 -音楽界からの考察-



「宇宙コロニー( Off-world colonies )での新しい生活が貴方を待っています。チャンスと冒険に満ちた黄金の土地に、再び巡ってきた好運。」 “A new life awaits you in the Off-world colonies. The chance to begin again in a golden land of opportunity and adventure.”

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題名:人生における臨界転移を超えた先に知る世界 -音楽界からの考察-
報告者:ゴンベ

 本記事は、この記事の続きです。

 先のこの記事にて、人の人生における通過儀礼の意味について報告されていた。さらに、この記事にて、人生における通過儀礼の一例としてクリストファー・マッカンドレス氏の人生からその精神を探っている。ここでは、人生の通過儀礼を超えた、すなわち、臨界転移を超えた先にある世界について、音楽界から考察したいと思う。
 多くの音楽界のアーチストが検討する歌詞において、その最たるものに恋愛などの愛の関係が多いことは明らかである。それとともに多いのが、実は人生に関する考察であることは、音楽界の方なら明らかな状況でもあろう。例えば、ここで言うまでもないが、Bob Dylan氏の「Blowing In The Wind(邦題:風に吹かれて)」には、次の様な歌詞1)が述べられている。

How many roads must a man walk down before you call him a man?
How many seas must a white dove sail before she sleeps in the sand?

この曲におけるBob Dylan氏は、まさに人生の通過儀礼の過渡の期間でもある21歳という年齢であるものの、この時点で既に人生に対する深い考察が切々と述べられていることが、Bob Dylan氏の能力の特徴でもあろう。このBob Dylan氏の歌詞は1960年代に相当し、この「Blowing In The Wind」の歌詞にはこの年代におけるアメリカの激動の時代(キューバ危機やケネディー暗殺など)の背景もあろうか。そのため、人の成熟としての年代(15歳~25歳ぐらい)に対して、Bob Dylan氏自身も社会から多大な影響は受けていたであろうことは間違いない。Youtubeにも「Blowing In The Wind」2)があるので参照して頂きたい。この曲は永遠の名曲でもある。さらに、Bob Dylan氏の21歳を超えた人生に関する音楽を考察すると、筆者の好みでもあるかもしれないが、David Sylvian氏の「I Surrender」の歌詞には、このような下りがある。

It's alright the stars are all aligned and I surrender
My mother cries beneath the moonlit skies and I surrender

こちらもYoutube3)にて全曲を聴くことができるが、この曲はDavid Sylvian氏の41歳頃に相当するアルバム「Dead Bees on a Cake」に収録されている曲でもある。この状況から、年齢とともに経た氏の状況に基づいて、ある意味、臨界転移を超えた先にある歌詞のようでもある。直訳すると、(星はすべて整列しており、私は降伏する。私の母は月の空の下で泣いて、私は降伏する)となるが、通過儀礼も、臨界転移も、予め(母なる中で)決められた状況で起こり得た現象に過ぎない。そのことが切々と謳われているようにも感じる。

1) http://protestsongs.michikusa.jp/english/dylan/blowininthewind.htm (閲覧2017.7.1)
2) https://www.youtube.com/watch?v=3l4nVByCL44 (閲覧2017.7.1)
3) https://www.youtube.com/watch?v=KMWk8Nr1Tmw (閲覧2017.7.1)

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