題名:明るい目と、明るい髪の人々の分布の関連性
報告者:アダム&ナッシュ
本記事は、この記事の続きです。
先の記事で明るい色彩も持つ人々の分布についてヨーロッパ圏を中心に調べ、青い目の歴史について探った。ここでは、明るい目と、明るい髪の人々の分布の関連性を調べ、髪色に対する個人的な見解を述べたい。
目と髪の色素沈着のヨーロッパ圏における分布を図1に示す。これを見ると、先のこの記事で示した明るい目を持つ人々の分布との重なりが見てとれる。すなわち、こちらも先の記事の図と同じく、北海やバルト海を中心とした分布があることが理解できる。このことから、何らかの相関が明るい目と明るい髪を持つ人々の間にあり、その関連性が高いことが示唆される。
皮膚と髪と目の色素沈着について、文献2)によれば、皮膚の色素沈着を明るくする遺伝子は、髪や目の色素沈着に影響を与える。しかしながら、各遺伝子は遺伝子ごとに異なっており、皮膚は主に3つの別々の遺伝子で1つの対立遺伝子を別の対立遺伝子に置き換えることによって白色となる。
図1 ヨーロッパ圏における目と髪の色素沈着1)
髪はさらに別の遺伝子で新しい対立遺伝子が増殖することで多様な色彩を獲得する。目はもう一つの遺伝子で同様の変化をして同様の色を獲得する。このような多様な遺伝子の作用によって、特にヨーロッパ圏の人々は多様な髪と目を持つことになる。
一方、この記事では西欧社会における赤毛について考察したが、現在では目はともかく、ヘアカラーによって髪色は多様な色を生み出すことができる。それゆえに、金色、褐色、赤色以外にも、橙色や青色といった髪色の人もネット上で散見される。この記事でのSusan Coffeyさんも彼女のその他の画像から調べると、元々は赤色の髪質ではないのかもしれない。同じようにドイツミュンヘンの写真家でSiegart von Schlichting氏3)によって撮影されたモデルのIsabell Mayrさんもとても美しい目と金色の髪を持つが(図2)、その他の画像から調べると、彼女もやはり元々は金色の髪質ではないのかもしれない。
図2 Siegart von Schlichting氏によるIsabell Mayrさん3)
しかしながら、両者ともにいずれにせよとてもその髪色がよく似合っているということが、最大の重要なポイントとなるであろう。少なくとも細い黒い目で、寸胴である筆者らが赤色や金色の髪にしたとしても、悲しいことに違和感しか残らない。
1) https://en.m.wikipedia.org/wiki/Blond (閲覧2017.8.9)
2) http://www.unz.com/pfrost/the-puzzle-of-european-hair-eye-and-skin-color-2/ (閲覧2017.8.9)
3) https://www.facebook.com/SiegartvonSchlichting/ (閲覧2017.8.9)
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