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デグーの知能について


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題名:デグーの知能について
報告者:ダレナン

 本記事は、基本的にこの記事の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 先の記事にて、げっ歯目総選挙においてげっ歯目62のセンターを勝ち取ったデグーの活躍について報告した。さらに、デグーの特徴に同サイズのハムスターやリスなどとは比べものにならないほど人によく懐くことがあり、その背景には、デグーはげっ歯目の中では知能が高いことを述べた。ここでは、そのデグーの知能をより詳しく調べたい。
 知能を測る方法として各種のテストがあり、人間では、アメリカの心理学者であったデイヴィッド・ウェクスラー博士によるウェクスラー成人知能検査(WAIS)1)があり、児童向けでは、そのWAISの児童向けのWISC1)、フランスの心理学者アルフレッド・ビネー博士によるビネー式知能検査をもとに、日本の心理学者の田中寛一博士によって考案された田中ビネー知能検査2)などが有名である。しかしながら、児童向けであっても、これらのいずれもがヒトに特化した検査であるために、即げっ歯目に応用させることは難しい。そこで、動物の知能を測る別の方法として、道具を使う行動によってその程度を推測する試みが古くから成されてきた。例えば、げっ歯目ではないが、霊長類の一種である野生のチンパンジーにおいて、シロアリの塚の穴に蔓やイネ科草本の茎などを差し込み、咬みついたシロアリを釣りあげる、あるいは、石器を使ってアブラヤシ、コウラなどの堅果を割る道具使用が以前から観察されている3)。この道具の使用自体はヒトの道具使用よりも劣るも、他の動物よりも進んだ道具使用に基づく知能特徴がすでに明らかになっている3)。このようにして、もし仮に、げっ歯目が何らかの方法にて道具使用の程度が観察できれば、そこに知能の程度を測ることが可能となる。
 理化学研究所の岡ノ谷一夫博士4)によれば、デグーにも道具の使用が可能であり、餌を熊手で獲得する行動が認められている。図にその条件を示す。条件は熊手をまっすぐ引いて餌を採るから(レベル1a, b)、横方向に操作(レベル2a)、左右だけでなく前に押し出す(レベル2b)、というレベル段階を経て、最終的に実験に参加した6匹全てのデグーが道具を使えるようになった。さらに、熊手の色や大きさを変えても、ニセ熊手を並べても、同じように使えることが分かり、熊手の機能が理解できていると報告した。このことからも明らかなように、デグーは道具を使用できるまでの知能を有するげっ歯目であったことが理解できる。



図 デグーによるる道具使用と訓練レベル 4)

1) https://ja.wikipedia.org/wiki/デイヴィッド・ウェクスラー (閲覧2017.10.23)
2) https://ja.wikipedia.org/wiki/田中寛一 (閲覧2017.10.23)
3) http://jinrui.zool.kyoto-u.ac.jp/ChimpHome/dougu.html (閲覧2017.10.23)
4) Okanoya K, et al.: Tool-use training in a species of rodent: the emergence of an optimal motor strategy and functional understanding. PLoS One 3: e1860, 2008.

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