題名:ゴミ焼却炉の問題
報告者:ダレナン
年々とあふれていくゴミは、やがて地球のいたるところで露出し、もはや地球にはゴミを埋める場所がなくなりつつあった。30XX年の事である。そこで、各国の首脳が集まって、世界的な、地球規模のゴミ問題について、討論した。
A国:我々の地球上のゴミは、もはや処分することができないレベルまでになった。一刻も早く、この問題について解決しなければ、地球がゴミ屋敷、いやゴミ惑星と化してしまう。そこで、皆様から様々な意見を聞かせていただきたい。
B国:南極の埋め立て穴をもっと拡大する、あるいは、海をすべてゴミで埋め立てるのはどうだろうか?
C国:それだと、我らが地球の母なる海が失われてしまうではないか。ただでさえ、その海が埋め立てのしすぎで縮小して、油だらけになりかけているのに、これ以上悪化すると、我々の命もあぶなくなってしまう。
そのとき、宇宙開発で最も進んでいるD国の首脳が言い放った。
D国:実は我々は、この問題について早くから分析し、ひとつのアイデアを実現すべく、今開発をしている。それをお見せしたい。
A、B、C国:ほほぅ。それはいかなるアイデアなのか?
D国:我がD国は、惑星間を行き来している巨大ロケットを所有しているのは、皆様もご存知の事であろう。我々は、それを、ゴミを運搬する専用のロケットとして試作し、このたび、ようやくそのロケットを実現できる段階にまでこぎつけた。
そして、スクリーンにその巨大なゴミ運搬ロケットが映し出された。
A国:これは素晴らしい。では、それをどのように利用しようと考えておいでか?
D国:これを太陽の軌道に周回させて、太陽の真上からゴミを落とす。太陽の表面の温度は、約6000度もある。ここにゴミを放り込めば、すべてのゴミを焼き尽くすことができるはずだ。いわば天然のゴミ焼却炉として太陽を使うのだ。
A、B、C国:ブラボー。
という会議が、30XX年9月29日にあった。まさに苦肉(929)の策である。
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