地底たる謎の研究室

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ペスカトーレ島と”あらっ?”ペスカトーラ



「宇宙コロニー( Off-world colonies )での新しい生活が貴方を待っています。チャンスと冒険に満ちた黄金の土地に、再び巡ってきた好運。」 “A new life awaits you in the Off-world colonies. The chance to begin again in a golden land of opportunity and adventure.”

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題名:ペスカトーレ島と”あらっ?”ペスカトーラ
報告者:トシ

 イタリア北部には、湖水地方と呼ばれる自然の美しい地域があり、その中にマッジョーレ湖がある1)。マッジョーレ湖は、イタリアで2番目に広い湖で、面積は212.2km2、深さは最大372mの湖であり2)、その中にいくつかの島が点在する。その一つが、ペスカトーレ島である。
 イタリア語で 「魚」は pe’sce, pe’scaは「魚釣り」、pescareは、その動詞で「魚を獲る、釣る」の意となり、-tore は動詞に付く接尾語で、「-する人」の意となる3)。そのことから、pescatore (ペスカトーレ)は「漁師」 あるいは 「釣り人」となり3)、ペスカトーレ島は直訳すると、漁師の島となる。
 そのペスカトーレ島であるが、その名から連想できる料理がある。それがalla pescatora (アッラ ペスカトーラ)で、漁師風という意から、魚介類を使った料理に使う言葉となるが、より料理を限定すると、最も有名なのは、パスタ・ペスカトーレ、あるいは、スパゲティ・ペスカトーレになるであろう4)。このペスカトーレは、ペスカトーレ島の漁師さんたちが売れ残りの魚などをまとめてトマトソースで煮込んだものがはじまりとされ4)、はじまり当初は、まかない料理のようなものであったに違いない。しかしながら、今ではイタリアを代表する料理にもなった。
 ここで、”あらっ?”と疑問となるのが、スパゲティ・ペスカトーレの具材である。文献4)にもあるように、一般的にスパゲティ・ペスカトーレの具材は、スパゲッティ、にんにく、赤唐辛子、オリーブオイル、白ワイン、トマト、アサリ、ホタテ、イカ、エビ、イタリアンパセリなどがあげられる。ホタテに関しては、文献5)にあるように、使わない場合もあり、その他、図にもあるようにムール貝を使う場合も多いが、共通しているのは、魚介のトマトソースのスパゲティであることになろう。ここで、アサリ、ホタテ、イカ、エビ、ムール貝のいずれも魚介類であるが、これらは明らかに海の魚介類である。湖ではない。そこで、マッジョーレ湖で採れる魚を調べると、ヨーロピアンパーチ7)と呼ばれる、スズキ目ペルカ科に所属する魚類が釣れるようで、実は一般的なスパゲッティ・ペスカトーレには使われていない具材である。かつてのペスカトーレ島の漁師さんたちは、パーチのペスカトーレで、アッラ ペスカトーラしたのであろうか。



図 Spaghetti alla Pescatora6)




1) http://www.japanitalytravel.com/piemonte/stresa.html (閲覧2018.11.26)
2) https://ja.wikipedia.org/wiki/マッジョーレ湖 (閲覧2018.11.26)
3) https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1288425792 (閲覧2018.11.26)
4) http://hiro-french-italy.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/spaghetti-alla-.html (閲覧2018.11.26)
5) http://www.sakinet.com/tabete/cooking39.htm (閲覧2018.11.26)
6) http://www.noidiroma.com/ricetta-spaghetti-alla-pescatora/ (閲覧2018.11.26)
7) https://ja.wikipedia.org/wiki/ヨーロピアンパーチ(閲覧2018.11.26)

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