題名:自然とノックアウト
報告者:ダレナン
本物語は、この物語の続きです。
問われた時、もちろん、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートの学生でないと問われた時(この物語)、僕の顔はソフィーに分かりやすい表情をしていたのかもしれない。すぐさま、ソフィーに言われた。
「あなた。ここの学生じゃないでしょ」
そう言われれば、身もふたもない状況へと陥った。確かにそうだった。が、その後のソフィーの微笑みには、それを許してしまう、それを、なんとも思っていない雰囲気があった(図)。だから、彼女に、
「もしバレたくなかったら、ちょっと、この後、わたしにつきあってくれる?」
そういわれた時に、即答で「イェス」と答えざるをえなかった。ただで講義を聴講しているのが、バレるとまずいという気持ちよりも、むしろ彼女の微笑みに自然とノックアウトされたのかもしれない。
「いったい、どこに?」
「別に…」
少しそっけない感じであったが、それも彼女らしい雰囲気であった。しかし、それまでに、たった数ことを、彼女と交わしただけなのに、彼女の存在が僕の中でクローズアップされ、彼女と、この後、時間を過ごすことが運命づけられている。不思議にそう感じていた。
図 ソフィー・ターナー1)
ロイヤル・カレッジ・オブ・アート近くのカフェ、確かHjem Kensington2)で彼女と話していると、芸術に関して、特に音楽に関して、あまりにも似た趣向があることが分かった。彼女もその感じを受け取って、お互いに初めて話したにも関わらず、話題が尽きなかった。
「わたしね。将来、有名なPhotographerになりたいの。特にMusicianのような異世界の人をバシバシと撮りたいの。Mick Rockのようにね。あなたも、異世界の人っぽかったから、前から気になっていたんだけど、もしかして、バンドやってる?」
1) https://blondiepoison.tumblr.com/post/163103224831/sophie-turner-by-shayne-laverdiere-for-the (閲覧2019.12.12)
2) http://hjemkensington.com/ (閲覧2019.12.12)
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