題名:侍女の二乗、そんな事情
報告者:ダレナン
本物語は、この物語の続きです。
タンちゃんと仕事、ラーメン作りをしていくうちに、タンちゃんが生まれ育った中国でのいろいろな話を聞けるようになった。なんでも、タンちゃんの中国の家はとても大きい御屋敷で、侍女(じじょ)*)も5の二乗(5×5=25)も従えた家であるらしい。そんな事情の家系だった。
「へー、すごいんだね。タンちゃんの家系って」
「そうかしらね。私、よく分かんないんだけど」
「でも、気がつくと、片言の日本語もなくなったね」
「うーん。昔から侍女から語学の勉強を習っていたから、覚えるのが苦じゃないの。それに、ここ猫ラーメンで務めると(この物語)、努めて日本語がうまくなったみたい。接客の極意ね、これ」
そうして、ふと気づいた。僕が勤めたころ、SNSでの効果で女子の客が多かったのが(この物語)、タンちゃんが勤めてから、男子の客も多くなってきたことも。タンちゃん効果なのだろうか。そして、休憩時間には様々な楽器をタンちゃんは弾くことが多く、バンドマンのおやっさんもそれを楽しみにしていた。
おやっさん:「タンちゃん。今日は何の楽器だい?」
タンちゃん:「おじさん、いつもニコニコしているから、今日は中国の伝統的な擦弦楽器の二胡にするかな~」
おやっさん:「うれしいね~。タンちゃん」
タンちゃんは、素早くちゃんと店の清掃して、服の正装もして、二胡を奏でた(図)。「その独特の音色は人間の声ともっとも近いので、主にメロディーを演奏する楽器となり、中国のバイオリンとも云われております。」2)、また、「「二胡」は人の語りかける音調に近いと言われている為、奏者によって奏でる音色は異なります。気持ちを音で伝え、感動と安らぎを与えます。奏者も奏でる音色で癒し・安らぎの時を過ごせます。」的な感じで、癒し・安らぎの時を過ごせた。
図 二胡を奏でる2)
*:王族・貴族または上流階級の婦人に個人的に仕えて雑用や身の回りの世話をする女性である1)。
1) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BE%8D%E5%A5%B3 (閲覧2019.12.25)
2) http://www.rankado.co.jp/niko/niko.htm (閲覧2019.12.25)
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