題名:とりあえず
報告者:ダレナン
本物語は、この物語の続きです。
ざるそばの極意は、ざるにして、つゆにある。本わさびは、薬味(この物語)。だからこそ、つゆにこだわりたい。それは、あなたへ、つーゆー、To Youだから。海岸の波打ち際から起き上がったTo Youな彼女(図)は、やや不機嫌な様子でこう言った。
「アタシノコトヲ、ダシニシナイデヨ。アキラカニ、マエトチガウンジャナイノ。アタシノハイケイ、カベ。シロカベ。アタシノウシロわ…」
そう言われても、そうかもしれない。でも、ここは海辺。波寄せる海辺。そういう設定。だから、僕はこう言った。
「ダシの出汁にはカツオくんが最高さ。カツオくんがないとTo Youが始まらないよね。そうだよね、つーゆー、わかめちゃん?」
「あっ、アタシノコト、ワカメチャンッテ、いったな。アタシ、ワカメチャンジャナイ。ナマエわ…ええっと…」
「コンブチャン」
図 とりあえずコンブチャン1)
「そうそう、アタシノなまえわ、コンブチャン…」
なぜか次第にTo Youな彼女から、カタカナ感がなくなりつつある会話において、彼女はコンブチャンだということになった。
「で、コンブチャンはどこから来たの。それで海辺で倒れていたけど、身体の方は大丈夫なの?」
「あたし、確か、海から来たの。海の中で泳いでいると、ぼっーとなって、bout見失ったの。でも、正確にはuでなくaよね。そして、そのまま、aboutに海流に流されてここまでたどり着いたみたい。ここどこ?」
「ハワイ、です」
「ここ、ハワイ、なの?」
1) https://www.tumbral.com/tag/quiensoscolo (閲覧2020.1.16)
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