地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

かなり積極的な人



「宇宙コロニー( Off-world colonies )での新しい生活が貴方を待っています。チャンスと冒険に満ちた黄金の土地に、再び巡ってきた好運。」 “A new life awaits you in the Off-world colonies. The chance to begin again in a golden land of opportunity and adventure.”

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題名:かなり積極的な人
報告者:ダレナン

 本物語は、この物語の続きです。

 饒舌になっていた僕を見て、晴美さんはどんどんと質問をしてくる。

「そいで、どこに泊まったの?」

湯元 湯の川ってとこ。温泉、日本三美人の湯。琉花もめちゃめちゃ喜んでた」

「いいな~。わたしも行きたいなー。カツオくん、わたしもつれってってくれる?」

「いいけど…。琉花にも聞いてみないと…」

「カツオくんってよく見ると、けっこう男前だよね。左右の目の色も微妙に違うんだね」

 そう言って、僕の顔に、顔を近づけてくる晴美さんは、かなり積極的な人だった。もしかして、晴美さんも飲み物の成分の成果にあやかっているのかもしれない。

「そうなんだ。母の遠縁に外国の人がいるみたいで、その影響かもしれない。小さい頃はバカにされたこともあったけど…」

「ふ~ん。で、琉花とはどこまで行ったの?」

「出雲大社まで…」

「そうじゃなくて、泊まって、ほら…」

「うん、まあね」

「へー、いいなー琉花。でも、カツオくんってもてるでしょ、かなり遊び人じゃない?」

「まぁ…ね。昔は」

「いまも、琉花以外にも…、なの?」

「いや、いまは琉花一筋。琉花みたいな学のある女性と付き合ったことないから、学のない僕は、時々、いまもとまどうけど。ほら、見て、旅行の朝の食事の時(図)。琉花、かわいいよな~」

「ふーん。そうなんだ。なんかやけるなー」



図 琉花1)

 そうして、晴美さんと話しているうちに、だんだんと思ったよりも酩酊してきている自分に気づいた。ピッチが速すぎたせいもあるかもしれない。頭も若干、ふらふらしてきた。その時、晴美さんは、「わたしに寄りかかってもいいよ」とつぶやいた。

その言葉に甘えて寄りかかると、晴美さんからふわりといい香りがした。

1) https://www.pinterest.jp/pin/548805904573827486/ (閲覧2020.1.30)

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