題名:また、あの音がする。
報告者:ダレナン
本物語は、基本的にこの物語の続きであることを、ここで前もってことわりたい。
そこで起きたのは、何かの前触れの寸劇だったのであろうか。博物館のコンシェルジュである黄金の鍵さんのキーコさんと、目の前にいるMoon人のツキオくんの寸劇を見た。ツキオくんが頬をキーコさんにばっしーとやられるも、我慢でけへんのや、とツキオくんはのたまう。そのやり取りにあっけにとられていると、しばらくしてキーコさんは動画を再生した。もうすぐ始まる、スーパーGの歴史…。
{スーパーGの歴史…。始めまして。この度、この動画を案内します案内人の…
いよいよ始まったかと思うと、しばらくしてそこに”恥”というテロップが重なるとともに、なぜかスーパーGの案内人が”上塗り”された。そうして、別のテロップが出た。
{恥の上塗り
やがてキーコとツキオは愛し合うようになる。それは、耳が心ではなく、心が耳だからです。すなわち、愛とは、心に耳があること。周りに目が届かず、閉じこもる二人の世界。今宵、皆さまは、そのようなお話をしなければならないことになりました。
そう、次に奇妙な世界の扉を開けてしまうのは、あなたかも知れません…。
油絵の具をどんどんと重ねると、そこに凸凹した凹凸が現れます。その凸凹凹凸(でこぼこおうとつ)と示すと、これは漢字なのか、それとも象形文字なのかという疑問が沸きます。だからこそ、その沸いた時には、ぴーっと夜間から湯気が出るのです。
ツキオ:「キーコ。僕はキーコの事をいつまでも愛している」
キーコ:「わたしも。ツキオの事、大好き…」
この時、二人の気持ちは、夜間であれば心から湯気が出るほどに、ドクンドクンと脈打つ。それから二人は、ドレイクのように、口から火を放ち、ドラゴンのように羽ばたく瞬間を愛でる。その羽ばたく瞬間、二人の意識は、真夜中の徘徊者となって、宙を彷徨える。恐怖にも似た離脱。
そう、ここで、あなたの魂は、恐怖で幽体離脱をする。
キーッキーッキーッ、音がする。
キーッキーッキーッ、また、あの音がする。
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