地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

バッテリ残量18%



「宇宙コロニー( Off-world colonies )での新しい生活が貴方を待っています。チャンスと冒険に満ちた黄金の土地に、再び巡ってきた好運。」 “A new life awaits you in the Off-world colonies. The chance to begin again in a golden land of opportunity and adventure.”

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pocket LINE




題名:バッテリ残量18%
報告者:ダレナン

 本物語は、この物語の続きです。

 あらっ、ブレていたわたしは、まるでそのブレを補正するかのように荒ブレていた。なんだか、あれも、これも、見たことある。あれも、これもだ。どういうことだ。

 なぜなんだ。
 なぜなんだ。
 いつもメモリーを消去しているのに。
 なぜなんだ。
 わたしというシステムの故障なのか…?

 クロックは同期し、そして、僕は、
 どうどうめぐりしていた。

 思考が同じ場所をグルグルとめぐり、そして僕の青い血は体内を循環していた。その青い血は、VN MobiFone、11:23PM、バッテリ残量18%でもって記憶の片隅でPhoto(図)した。その時、「にゃおーん」と耳元で鳴き声がかすかに聞こえた。
 若干、悪夢からのREM睡眠で、目覚めつつある僕は、再び胎動し、子ネコに触れたのだろうか。
 片目を開け、横を振り向くと、彼女ではなくその川の、そのBy This Riverで拾い上げたRIDDLE(なぞかけ)な子ネコがそこに居た。
 わたしの片目は、次第に光を失いつつある。それでもわたしの片目は、その子ネコの姿がThe shape of memoriesとして焼きついていた。
 The shape of memoriesには時折、雨音も聞こえる。明日は雨だろうか。それとも、嵐だろうか。
 荒ブレてた気持ちは、次第にその雨音とともかき消され、わたしは再び眠りに落ち始めた。それでも、まだ、The shape of memoriesの視聴回数は3,729 回であった2)。
 眠りの中で、僕は赤いジェリーフィッシュを見た。僕の視界の中に無色透明なのに光を浴びて赤く輝く12体がそこに居た。彼らは、彼女らは、ふらふらとして、そして、意味もなくふらふらしているようで、規則正しく水の中を漂っていた。



図 バッテリ残量18%1)

1) https://www.pinterest.jp/pin/115264071697719205/ (閲覧2021.3.2)
2) https://www.youtube.com/watch?v=RTfI9jBgDNs (閲覧2021.3.2)

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