地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

すべてを捧げる の検索結果:

島でゆっくりと

…っかりと覚えていた。すべてを捧げるその想いは、今の僕の年齢では”叶わない”。舞衣子のせいではない。年をとる意味が少しは理解できたように思えた。舞衣子:「平十郎くん。ちなみも来年から小学生。早いもんだね…。でも最近、お父さんはなんだか穏やかになったね。イベント会社勤めの時は、随分とピリピリしてて、近寄りがたかったけれども」 舞衣子にそう言われると、そうだなと思えた。新型コロナウイルスでどうにもならなかった仕事が、今はあまり深刻に考えずに、給料がもらえている。イベント会社が倒産し…

すべてを捧げる

題名:すべてを捧げる報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 なんだか安心した。地面の上で寝ている夏目と小型木造船の中に居る沙耶とを交互に見返した。僕たちは結びついている。リリアーナ・カヴァーニを通して。愛の嵐を通して。そうなんだ。そうだったんだ。 沙耶の胸に抱かれながら、僕は○○した影響もあってか、ここに来て急速に眠気が襲ってきた。平十郎:「なんだか眠くなってきたね」沙耶:「うん、実は、私も…」 お互い顔を見合わせながらもう一度キスをした。彼女の唇は暖かく、潮の香り…

黄金のカルテット

…、{りどる様に自分のすべてを捧げる}なる文言に対し、そこにミチオ様のサインが確認できます」 そうしてメガミ・エナイさんはあの時の領収書をとりだした。確かにそこに僕のサインが見て取れた。でも、それは…りどるのおごりじゃなかったのか? おごりじゃなかったのか? エナイさんは僕のその心理を察してか、若干声を荒げてこう言った。 「一言よろしいでしょうか」 「あなたは曾祖父の代から恵まれた環境に育ち、なに不住なく暮らせてきた」、「それは一部、祖母トミヨさんのおかげでもあるとは思います」…