地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

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祖母の部屋

…の物語の続きです。 そのしいんとした中、わたしは祖母の声を聞いたことで、何かが明らかになってきつつあった。祖母がわたしに伝えたその絵には何かがある。その絵はこの家のどこにあるのだろうか? 異国人の子として、周りから奇異の目で見られがちな幼い頃の父イサクのこともあり、祖母は、祖父ヤナチェクを探しにポーランドへ行った後、帰国すると、本家のあった土地をすべて引き払い、転用し、別荘をそのまま住みかとして住居を移った。その土地が都内の一等地にあったことから、借地料も月々入り、わたしたち…

そのしいんとした中

題名:そのしいんとした中報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 思い出しつつ、くせになるとはこういうことかもしれない。わたしは鼻をほじりながら、花をほじった。庭先に一凛の花が咲いて、それが輝いていた。祖母が植えたひなげしだった。普通ならもう2、3か月後に咲くはずが、少し早い開花だった。 その咲く策に、わたしは鼻をさくさくほじるとくせになることに気づかされた。そのくせ、花をほじることがやめられない。それで得られるのが鼻くそだから。まるで、ここの文章のようにその鼻くそは…