地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

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外の世界

…と交代するかのようにひもらしき管が切られ、僕に入れ替わり、俺は僕になった。そう、今や田宮花江の子だ。「おぎゃーおぎゃー」「男の子ですよ…」 僕を外の世界に導いてくれたその人は、僕は男であることを確認していた。両足の付け根にぶらぶらと小さな突起物がついていた。僕は大事に抱きかかえられつつ、田宮花江の手の中に渡された。母は幾分疲れていたが、満面の笑みを浮かべて僕を見つめていた。 傍らで男の人が立っていた。マッシュルームのような妙な髪型をしたミュージシャンもどきの人だった。それが僕…

ひもらしき管

題名:ひもらしき管報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 何度も何度も憎しみを込めてその白い灰を踏みしめた。でも、彼らを葬った象徴でもあるその死の粉は、踏みしめる足の動きに合わせて、ふわりふわりと僕の足に纏わりつく。それは、かつて僕を殺したんなら、今度は、再び僕を殺しにかかるような存在だった。(僕は、彼らに殺されたのに、またやられるのか…) しつこいほど死の灰が足に纏わりつく。畜生…。 誰かを憎めば憎むほど跳ね返ってくる。僕はどうしようもなく居た堪れなくなった。(そ…