地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

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白銀の湯

…時折、もらす吐息は、特別なにほひは、僕にその想いを強くさせた。 再び、僕は顔を上げて、クミちゃんを見つめ直し、その唇に唇で触れた。薄暗い明かりの中で、クミちゃんはにこりと笑い、「タケヒサさん、大好き…」と抱き着いてくれた。それに呼応するかのように、僕もぎゅっとクミちゃんを抱きしめた。 このまま離れたくない。 そう思った。 「僕は、今、とってもしあわせだ…」 「わたしもよ…タケヒサさん…」 そのまま僕たちはしばらく抱き合っていた。窓の外には月明かりが見えた。とても大きな月だった…

特別なにほひ

題名:特別なにほひ報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 クミちゃんに「温泉はどうだった?」と問われ、「黄金の湯だったよ」と答えた。今度は「クミちゃんの方はどうだった?」と僕は問うた。「素敵だった。タケヒサさんとここに来られてよかった」とクミちゃんは答えた。その時、湯上り後のほのかな温泉の香りがした。 窓の外には街灯に照らされた石段が見えた。窓に面した椅子に僕たちは二人並んで腰かけながら、二人でそれをしばらく眺めていた。そして、クミちゃんは振り向きざまにこう言った。…