地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

ミルクチョコレートのような時間

題名:ミルクチョコレートのような時間報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 伊香保温泉でのクミちゃんとの逃亡旅行から、ちょうど1年と3か月ぐらい経っている。もし、もし仮に、もし、あの時にできていたのなら、その子どもは生まれて5か月ぐら…

ブリキの太鼓

題名:ブリキの太鼓報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。「ねぇ、シズコ。シズコって、ワカモト・クミちゃんと以前一緒に働いてたんだよね」「そうだけど。また彼女と浮気したいわけ?」「いや、そうじゃないんだけど。シズコは、クミちゃんの居…

カレイになると

題名:カレイになると報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 僕自身の本音で言えば、ここに書いてある文章は、後世に何も残さないだろう。のーべるちゃんと言えども、そのほかと言えども、そのことは十分に、理解している。 ただ、なんとかしょう…

ぶーん。

題名:ぶーん。報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 蜜からない。そして、どんなに探しても、そこはグーグルマップから見つからなかった。 消されている。失われた次元のように消されている。だから、その時の行動のパターンは、「It was like …

何かを失った彷徨える蜂のようだった。

題名:何かを失った彷徨える蜂のようだった。報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 お風呂でどれくらい眠っていたのだろうか、時間感覚が全くなかった。これがもし家庭外での温泉の状態だとしたら、間違いなく僕はこう指摘されるだろう。「食事…

うんこ文章

題名:うんこ文章報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 人は皆、自分の本性を知らずして、大人となる。あれだめ、これだめ、と規制され、肥溜めへと自己の人格を貶める。そういえば、近頃は田舎でも肥溜めも見なくなったなー、と回顧し、またも…

イカとカニ

題名:イカとカニ報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 シズコに缶のハイネケンを渡してから、一向にしゃっくりが止まらなかった。飲みすぎたせいなのか、それとも…の理由が分からなかった。冷たい雨の中、コンビニにハイネケンを買いに行ったせ…

缶だ。

題名:缶だ。報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 (ねぇ、タケヒサさん、わたしのこと覚えてるかな?) (もちろん。今でも覚えている。クミちゃんのことは、一生忘れられないよ) (よかった。うれしいな。タケヒサさん) (でも、クミちゃん…

再びコーラスする

題名:再びコーラスする報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 時間は逆行しない。でも、記憶は何時でも逆行する。そして、何時も、何度も、逆行することで、囚われ、次第に頭の中の支配がその記憶でいっぱいになる。手足が縛られるが如く、僕の…

時間は逆行しない

題名:時間は逆行しない報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 僕は時折、心の声に耳を澄ます。そして、澄ました後、済ました様に、その思念が心に住ます。須磨須磨して、スマスマしている瞬間だ。そういえば、そういう番組もあったなー、と回顧…