題名:重要なメッセージを
報告者:ダレナン
本物語は、この物語の続きです。
実のところ、このフルーティなフレーバーであるところの、Duchesse de Bourgogneの試飲は二度目であった。祖父の死因が毒ガスであったとしたならば、わたしの試飲は二度目となる。
初めての飲んだ時は、あまりの…に、ふたをした。それは、ここ1)の古川さんのレビューにもあるように、「ラベルとレビューにひかれ購入しましたが、甘すぎるのと、何かのワインを混ぜたような変な味でした…。店で出そうかと思っていましたが、止めました」とあるように、わたしも飲むことをやめた。王冠でふたした。ふたした後、じっくりビンを見つめた。そして、しばらくして、もう一度王冠を開け、飲んだ。それでも、ここ1)のmitsukiさんのレビューと同じく、「リンゴ酢のソーダ割のようなものをイメージしておいたほうがいいでしょう。普通のビールだと思って飲むと、酢がきつすぎて咳き込む恐れがあります」であった。やはりというか2回目は咳き込んだ。レビューのその通りとなった。
しかも、高い。
たまたま店頭で、たまたま見つけ、祖母の面影が…、として踊りに踊るはぶらぶら金なるたまたまとして買ったものの、通常の2倍の値段はするDuchesse de Bourgogneに、その価値はあるのかと思えてならなかった。別のを2本買った方がええんやないの。でも、もしかすると…、そう期待して飲んで、1回目は、さっきのレビュー通りの結果だった。もう買うまい。二度と買うまい。そう思い込んでいた。
しかし、再び店頭に赴き、並んで売られているこれを見た時、やはり祖母が微笑んでいるように思えてならなかった。もう一度だけ、もう一度だけ試飲しよう。今回の試飲も、祖父の死因となった毒ガスなどではないのだから、として、勇気をもってかごに入れ、レジに向かった。
(祖母が微笑んでいる)
レジでピッッとされると、やっぱり、そう思える。して、二度目のチャレンジはどうだったのか…。
それは、ここ1)のbluesnowさんのレビューにもあるように、「フルーツビール風というのでしょうか、くっきりした酸味、嫌味のない甘さ、後味もすっきりし、酵母臭もありません」だった。びっくりした。一度目の試飲と二度目の試飲で、こうも自分の感じ方が変わるとは思わなかった。
今、机の上にすでに中身が亡くなったビンを置き(図)、じっと祖母に似たその女性を眺めた。
(あれっ、これと同じような絵をどこかで見かけような…)
フランダースの犬で知られる、ベルギー北部のフランダース地方の出身のこのビールのラベルを見て、わたしは重要なメッセージを思い出しつつあった。
図 ラベル2)
1) https://www.amazon.co.jp/Duchesse-Bourgougne-ドゥシャス・ド・ブルゴーニュ-ドゥシャス・デ・ブルゴーニュ-DUCHESSE-BOURGOGNE-330ML/dp/B0067D3VHS (閲覧2021.3.17)
2) https://www.pinterest.jp/pin/86975836529554734/ (閲覧2021.3.17)
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