地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

肢体から の検索結果:

半分人間ハルバー・メンシュ。

… キーコ… キーコの肢体からほとばしるそれを、僕はその匂いを、また思い出していた。 「じゃぁ、ツキオくん。行くわよ」 目の前にいたダン・ダオッコ博士が大手を振って手招きをしている。(今日はきっと記憶のキーが見つかる)。さっきのダオッコ博士によるその言葉と同じように、確信された笑みがそこにはあった。 ダオッコ博士についていった。そして、昨日のあの部屋の、あの真っ白いベッドの、その前まで来た。ベッドはまたくねくねし始め、昨日と同じように僕にフィットするように機能している。昨日の機…

たぶん…

…キーコから、キーコの肢体から、放射線がほとばしる。 キーコの匂い。その放射線は、僕の心にまっすぐ突き刺さり、僕の全身の血液が煮沸する。 核は融合し、太陽は光を放つ。 そうして、再び心の波が動く。お互いのエネルギーが交換される。僕とキーコ。 離れてはいけない、離れては、やってはいけない。ここから、離れてはいけないんだ。 どきどき。 ときめき。 ゆりかもめ。 ごとんごとんと、走ってる。ごとんごとんと、走ってる。 発信の終着駅はどこだろうか。発振の執着疫はどこだろうか。キーコ、キー…

ダオッコ博士に

…きなくなる。そこでの肢体からは、やがて月の嵐に運ばれ、宇宙空間の遠くの、遠くにまで運ばれているとすれば、もはや捜索は不可能に近い。 でも、キーコは見つからないままであっても、僕の中の記憶はどんどんとキーコの事を掘り下げるように、キーコの仕草や愛おしさが蘇っていた。単純な、その時は気にはしていなかったかすかなことも、今となってはまざまざと思い浮かべられる。Moon Townにあるわずかばかりの樹の中を歩いた時の手のぬくもりや、月の砂の海の中、二人で過ごした時間。そうして、僕たち…

その肢体

…コが砂着を纏っている肢体からほとばしる放射線は、いつも僕の体を熱くさせた。キーコが心から愛おしくてしょうがなかった。 そして、そのキーコが、そのキーコがいなくなったこの月の世界には、もう僕には闇しかなかった。 Night so dark Where are you? Come back in my heart So dark So dark So dark 遠くの砂の海で、ジュリー船長が、月面車をクルーズしている(ジュリー・クルーズ)のが見えた。その時、ふと思いついた。キーコ…