題名:死の直前に人がとる3つの行動
報告者:ナンカイン
人の死の直前に出あう職はいくつかある。その最たる職の一つとして医師が挙げられる。さらに、医師のもとに運ばれる前に、死に直面せざるを得ない職として、救急救命士が挙げられるかもしれない。往々にして大きな事故があった場合は、医師が駆けつけるよりもまず現場まで救急車が行き、それから病院へと向かわなければならない。その現場までに救急者に同乗し、人の命を助ける職が救急救命士であり、不幸にも助からなかった命に直面するのも、その救急救命士であるに違いない。
キャリア関連の情報によれば、救急救命士は、「救急車に同乗し、傷病者を病院まで搬送する間に救急救命の処置を行う仕事。すべての救急救命処置は必ず医師の指示の下で行われ、手遅れになることのないよう最善を尽くして必要な医療行為を施す」1)とあり、とても素晴らしい仕事でもあると同時に、「人の死と向き合わなければならないこともあるため、使命感と強い覚悟が必要」1)ともされる。救急救命士は国家資格でもあり、身分も保証されるも、それ以上に、仕事に対する責務感が重要であることが分かる。
そのような救急救命士であるため、人の死の直前における人のあり方についてもやはり見識が豊富となる。ニューヨーク州救急救命士であるマシュー・オライリー氏2)によれば、人の死の直前で、人がとる3つの行動があるという。
1.許しを請うという願望
これは例えば、宗教や文化的背景に関係なく、「自分の時間に自分勝手にならず、子どもたちや孫たちともったたくさんの時間を過ごせばよかった」という人への許しがそれにあたる。
2.記憶への願望
これは例えば、自分がこの後も生き続けるのだと感じたい願いであり、相手の人の心の中では永遠なのだと感じたい望みであり、「私を覚えていてくれる?」という問いがそれに相当する。
3.自分の人生に意味があったのだと知りたい願望
これは例えば、自分がこの世に生きた証を残せていないという悔いでもあり、「人生でやりたいことがもっとたくさんあった」という回答がそれにあたる。
映画監督の黒沢明による「生きる」でも、主役の渡辺勘治(志村喬による)(図)が死の宣告後に行った行動は、やはり”人々のためにできる何か”であった。それは、結局は先の3つの行動にも繋がり、人が「生きている」間は、人として意味のある行動をとることが、人として「生きる」となることを端的に示している。
図 「生きる」の一場面3)
1) http://careergarden.jp/kyukyukyumeishi/ (閲覧2017.10.11)
2) http://logmi.jp/32787 (閲覧2017.10.11)
3) http://chouyakuc.blog134.fc2.com/blog-entry-187.html (閲覧2017.10.11)
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