題名:こころまっきんりーだった(で)なり
報告者:ダレナン
本物語は、この物語の続きです。
海のはとりは、ほーほけっきょ(この物語)。けっきょーけっきょーと鳴いている。その泣いている涙から一筋の愛がこぼれ、僕は、けっきょーく、琉花からの純粋なこころを踏みにじったことに気づいた(この物語)。僕は、とんでもないことをしたのだ。そうじゃない。そうじゃない。そう琉花に伝えるも、彼女の友達であった晴美との間には、もはや何も関係がないとは弁明できない。
琉花に見られた。晴美と抱き合っているところを。
僕は、たぶん、その時、酩酊状態にあった。自分でも記憶を失うくらいに、酩酊していた。前後不覚になり、この先のことを考えもせずに、考えることもできずに、酩酊している僕の意識はすでに羽合にはなかった。羽合から、ハワイヘ、そしてアメリカへと壮大な夢が翻弄していた。
Black Diamondでマッキンリーを制覇する。
その夢がさらなる酩酊状態へといざなっていた。
2015年よりデナリ(図)が正式な呼称1)となったものの、当時、雑誌で見たマッキンリーには、こころがすでにマッキンリー。折れそうなくらいすさんだ世界を一変するようなその山並に、こころ打たれ、これぞまさしく、こころまっきんりーだった(で)なり。もしかして、自分が目指す真の世界は、登攀したこともない、登攀の世界なのでは…、そう思いこみ始めていた。琉花にもそのことを相談したかった。
七大陸最高峰(セブンサミッツ)を制覇する。
と。ただ、その日に限って、琉花から掛かってきた電話はこうだった。
「あのね。今日、ちょっと遅れる。たぶん、友達の晴美が先にそこに到着していると思うけど、それまで晴美と、仲良くおしゃべりしててね…♡」
図 デナリ1)
1) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%8A%E3%83%AA (閲覧2020.1.29)
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