地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

何かが欠けている

題名:何かが欠けている報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 その行為が地球の飢餓を救え。となったのかは分からない。分からないというより地球よりも自分の飢餓を救った。そういうことになる。「それで、わたしには作ってくれないの? チキン…

地球の飢餓を救え。

題名:地球の飢餓を救え。報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 僕の方を振り向いた女性の顔に太陽の光がまぶしく差し込んだ。見えた顔にはモザイクもかかっていた。 声は認識できた。鼻歌を歌っていたから、声はする。鼻歌でも分かるとても透明…

くっくどぅーどるどぅ

題名:くっくどぅーどるどぅ報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 二人の間に一瞬の沈黙があった。にらみ合い、そして、自転車の彼はペダルに足をかけ、足早にその場を去ろうとしていた。僕にはその動きがとてつもないスローモーションに見えた…

ニワトリの軍隊

題名:ニワトリの軍隊報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 くっくどぅーどるどぅ。くっくどぅーどるどぅ。その後も、僕の頭の中のニワトリが何度も泣いていた。なぜに、こけこっこーと鳴かないのか分からなかった。でも、泣いていた。何かを求…

問答無用

題名:問答無用報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。「うちの冷蔵庫は蒸発しやすいんだ… そういった瞬間、妻は怒っていた、いや笑っていた。いや、呆れていたように見えた。「そんなはずないじゃん。あなたが食べたんでしょ。正直にいいなさいよ…

うちの冷蔵庫

題名:うちの冷蔵庫報告者:ダレナン なんとなくの沈黙を破って、僕は再び執筆することを決意した。なぜならば目の前にエイヒレがあったからだ。そのエイヒレはとてつもなく固く締めあげられ、歯で噛もうとすると、派手かもという意識となり、そうしてハデル…

未成熟のラクダ

題名:未成熟のラクダ報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 鎖につながれた世界で、わずかなエサを与えられる環境に浸る。すると、僕はすでに何も抵抗できない状態となって、逃げ道はどこにもなくなる。やがて逃げ道を探さなくなる。少しずつ与…

鎖に繋がれた世界

題名:鎖に繋がれた世界報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 もう一度、一からやり直そう。自分なりに…と、こぶちゃんと約束した。しかし、結果的に死刑宣告となった。僕にはもう残されていない。こぶちゃん、ごめんね。そういう言葉しか、他に…

あっちの世界

題名:あっちの世界報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 裁判中も僕は、まったくもって緊張感は感じなかった。もぞもぞしてじっとしてはいられなかった。結局は、どんな判決であろうともなるようにしかならない。いくら審議したところで判決は…

間違いありません

題名:間違いありません報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 検察官の起訴状朗読に移る。起訴状によると、百智被告はKちゃんについて、宇宙服に繋がっている生命の源である液体化された香料メランジの管を抜き、殺害。さらには、静かの海にてK…