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新たな時代における大型飛行船”Reyhoh”への取り組み


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題名:新たな時代における大型飛行船”Reyhoh”への取り組み
報告者:ログ

 本記事は、基本的にこの記事の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 別の記事にてフェルディナント・アドルフ・ハインリヒ・アウグスト・フォン・ツェッペリン伯爵から始まった大型飛行船の歴史を述べるとともに、飛行船には軟式飛行船と硬式飛行船の2種類あることを説明した。伯爵の時代における飛行船は、全て硬式飛行船であることから、大型飛行船として適しているのは硬式飛行船となる。さらに、この記事にて伯爵亡き後のツェッペリン飛行船会社において製造されたフーゴー・エッケナー博士による大型硬式飛行船のグラーフ・ツェッペリンについて報告し、この飛行船は性能も優れているだけでなく、世界一周するなど飛行船史上、最も輝かしい歴史を刻んだ。しかしながら、ヒンデンブルグ号の事件を境に、硬式飛行船はおろか、現在では飛行船の開発すら乏しいものとなっている。それに対して、飛行船の有用性と将来性を見据えながら、牧野光雄博士1)は、新たな時代における大型硬式飛行船の”Reyhoh”の提案をしている。本記事では、牧野博士の意見を基に、従来からのイメージを覆すべく、飛行船のデメリットからメリットへの考えを述べるともに、この新たな大型飛行船の”Reyhoh”に関する取り組みについて紹介したい。
 飛行船のデメリットは、①爆発炎上の危険性がある、②速度、運動性、機動性が飛行機に劣る、③船体が大きく、地上での扱いに困る、④風邪に弱い、である。この中でも①については、やはりヒンデンブルグ号の事件でのイメージが大きいことは間違いない。しかしながら、ヒンデンブルグ号が起こした事故は、浮揚として用いられた船体内の水素ガスにある。水素ガスは可燃しやすく、それが大事故につながった。これをヘリウムガスやあるいは容器に入った液体水素を用いることで、解決される1)。少なくとも、宇宙開発においてロケットは液体水素と液体酸素の混合燃焼により推進するが、それよりも安全であろう。ヘリウムなら船体からガスが漏れても、飛行機のような即墜落はしない。したがって、①に関する危険性に対するイメージは、あまり意味がないものとなるであろう。②については明らかに飛行機よりも劣るも、対燃料における飛行の航続率と輸送力に関する輸送力係数に関して、大型飛行船であったヒンデンブルグ号(H)と飛行機のボーイング747(B)で比較すると、航続率はH:B = 3.31:1、輸送力係数はH:B = 2.99:1となり1)、別の側面から捉えると、実は飛行船の方が優れていることが分かる。③に関してはかつて人力であったが、これは今の時代では装置によって実現できるため問題視されないであろう。さらに、飛行機と違って滑走路を必要としない飛行船は、ビルの屋上からも繋留できる1)。1930年代はエンパイア・ステート・ビルの屋上にはこの設備があったとのことである1)。④の風邪に弱いは飛行船の構造上、やむを得ないことになるが、これも推進方式を工夫してハイブリッド化すれば、解決できる1)。さらに、現在は気象予報も発達したために、これを操縦機器に組み込めば、より風に対して対応できよう。このようにしてみると、ゆうゆうと空を飛ぶ大型飛行船が、船の豪華客船よりもとても魅力的に映る。牧野博士は、このような新たな時代における大型硬式飛行船を



図 牧野博士による”Reyhoh”1)

”Reyhoh”と名付けている(図)。これがいつの日かに空に浮かんでいることを期待してやまない。

1) 牧野光雄: 飛行船の歴史と技術. 成山堂書店. 2012.

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