地底たる謎の研究室

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「顔は性格を映す鏡」であるの背景理論


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題名:「顔は性格を映す鏡」であるの背景理論
報告者:ダレナン

 本記事は、基本的にこの記事の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 先の記事にて人相学に属するであろう研究の流れを調べ、今は占いに準ずるような人相学は、実は人類が進化の過程で備えた一つの機能であることが推測された。ここでは、その機能を示唆する古くからのことわざ「顔は性格を映す鏡」であるについて考え、その背景理論を探りたい。
 「顔は性格を映す鏡」であるは、その文字通り、顔に性格がにじみ出ていることを示す。一方で、逆の場合もあり、俳優さんなど芸能界を振り返ると、悪役の人でも、実際は良い人と言われることもしばしばである。そのため、一概に「顔は性格を映す鏡」であるとは言えないかもしれない。しかしながら、古くからのことわざには、やはりそれなりの背景もあることが多い。各種ことわざに関する背景理論は未だ確立してはいないが、例えば、「一寸の光陰軽んずべからず」なることわざも、時間と個人の能力との関連をうまく示唆していることは、年をとると実感できる。それでは、「顔は性格を映す鏡」であるはどうなのであろうか。
 顔の表情に伴う魅力については、真顔、幸福表情顔、悲しみ表情顔の3択がある時、明らかに幸福表情顔に魅力を伴う1)。これは、すなわち、真顔が少々強面であっても、笑うと相当印象が変わるような俳優さんをイメージしてもらえればよいだろうか。ただし、こちらも逆の場合がある。例えば、営業スマイルで近づいて、いかにも良い人そうな雰囲気を漂わせながら、本当は詐欺師であった、という事例も少なくはない。その人は、顔は魅力的(笑うと歯が真っ白)でも、腹の中は真っ黒、である。この例では、「顔は性格を映す鏡」ではない。
 一方、先の記事でも示したAlexander Todorov博士らの研究に基づくと、幸福表情顔(ポジティブ顔)では、脳内の前頭前野皮質、前前頭帯皮質、内側眼窩前頭皮質、左尾状核および側坐核に一貫したニューロンの活性化を観察し、非常に魅力的な顔は、左尾状核および側坐核、および、内側眼窩前頭皮質という部位においてニューロンの応答が得られやすかったことを示唆している2)。尾状核および側坐核は、脳の学習と記憶システムの重要な部分を占め、報酬、快感、嗜癖、恐怖などに役割を果たすとされ3), 4)、内側眼窩前頭皮質は、ロンドン大学の石津智大博士によると、美しさを感じる部位であることも指摘されている5)。このことから、やはり



図 幸福表情顔的な写真6)

魅力的な顔を創るには、相手の記憶の報酬となるべく、幸福な状況(性格)を表情に反映させることが顔の鏡で重要となる。むろんそこに美しさも備わっていれば、なおのこと、である(図)。

1) 伊師華江: 表情顔の魅力評価に関わる心理的要因. 知能と情報 23: 211-217, 2011.
2) Mende-Siedlecki P, Said CP, Todorov A.: The social evaluation of faces: a meta-analysis of functional neuroimaging studies. Social Cognitive and Affective Neuroscience 8: 285–299, 2013.
3) https://ja.wikipedia.org/wiki/尾状核 (閲覧2018.2.5) 4) https://ja.wikipedia.org/wiki/側坐核 (閲覧2018.2.5)
5) Ishizu T, Zeki S: A neurobiological enquiry into the origins of our experience of the sublime and beautiful. Frontiers in human neuroscience 8 891, 2014.
6) https://isorepublic.com/girl-with-smile/ (閲覧2018.2.5)

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