題名:ゼリーはいつもぎりぎりまで入っている。
報告者:ちょろりん
お菓子の中で、もっとも透明なお菓子は、と問えば、真っ先に上がるのがゼリーかもしれない。透明感があり、ゼリーの入ったケースを通して向こうまで透けて見えるのは、他のお菓子にはないゼリー的な特徴でもある。例えば、銀座千疋屋にある、その名も「銀座ゼリー」は、図のように透き通っているタイプがある。図の4つあるうちの、二つは不透明で、一つは半透明、もう一つは明らかに透明である。その透明のサクランボが封入されている右側のゼリーは、ゼリーに封入された内部のサクランボ自体の風景も楽しむことができる逸品でもあり、見た目からゼリーらしいゼリーとも言えるかもしれない。
このようにして内部も楽しむことができるゼリーであるが、「銀座ゼリー」だけでなく、一般にも売られているゼリーの多くにはもう一つの特徴がある。それが表題で示した「ゼリーはいつもぎりぎりまで入っている。」である。
図 銀座ゼリー1)
ゼリーと同じように軟性のお菓子としてプリンなどもあるが、そのいずれもは、ケース内の上部に隙間が開いており、開ける時に傾けない限りは、内容物がこぼれることはあまりない。しかしながら、ゼリーはケースの内部にぎりぎりまで入っているため、蓋をあけると、あまり傾けていないにも関わらず、内容物がこぼれる。場合によっては、ケース内部に入っている液体が、どろ~、ともれてしまい、手や机にこぼれ落ちることもしばしばである。ゼリーの製造で有名な株式会社たらみのHP2)によれば、その開け方のコツとして、「製品を平らなところに置いて、カップ上面部縁を押さえて、開け口の取っ手部分を深く持って、上にやさしく引き上げてください。開封する時に、カップの側面やフタを押さえると、中身に圧力がかかり、液が飛びでることがありますので、お気をつけください。」とあり、製品を平らなところに固定してから、蓋をあけることがやはり必要である。それでも、内面にぎりぎりまで内容物が封入されているゼリーは、他の軟性のお菓子よりもこぼれる率が高いのは、ぎりぎりゆえの罪である。
では、なぜ「ゼリーはいつもぎりぎりまで入っている。」のであろうか?
ゼリー液の充填について、文献3)では、充填シーラー機にてゼリー液をカップに充填し、シールパックするとあり、この充填シーラー機とシールパックにヒントがありそうである。
と、この記事を書きながら、今現在ゼリーのしたづつみ(*)するために、食べようとして蓋を開けたら、
こぼれたぁーーーーーー。
*:正確には、シタツズミである4)。
1) https://ginza-sembikiya.jp/item/PGS-062 (閲覧2018.3.26)
2) https://www.tarami.co.jp/question/ (閲覧2018.3.26)
3) http://www.oem-yakigashi.com/strong_point/manufacture/jelly/index.html (閲覧2018.3.26)
4) https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/gimon/153.html (閲覧2018.3.26)
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