題名:小型木造船の中
報告者:ダレナン
本物語は、この物語の続きです。
すべての撮影を終え、結局は海辺から何も現れなかった。しかし、海辺からの女神は、あくまでも言い伝えなので現れることも期待していなかったが、本当に何もなく、あばら家での撮影の一夜の出来事を終えた。
その後日、僕は沙耶から、夏目がEDであったこと、そして夏目自身は沙耶には決して手出しはしないが、もし仮に、田宮から撮影時に何らかの自然なアクション(それは男女の営みを意味していたが)があったとしても、素直に受け入れてほしいと告げられていたらしいことを教えてもらった。それが夏目が望む究極の愛の映像表現とのことだった。沙耶はその欲求に対して拒むことはしない、そして僕との間に何かがあっても、夏目に事前に同意を得ていた。すなわち、僕、田宮平十郎が撮影中に大貫沙耶に性的な欲求を持ったとしても、それを映像としてちゃんと昇華したいとのことでの夏目創との契約だった。
僕は、そのことを全く知らなかったが、あのあばら家での一夜は、僕にとって沙耶を知る最高の一夜だった。
何度もビールの黄金水の撮影を繰り返し、沙耶は幾分僕の手の掌のビールで酔っぱい始めていた。テイク11で最終的に夏目から「オーケー」が出たが、その時には3人ともすでにかなり酔いが回っていた。ビールの開いた缶は7つ以上だった。夏目はテイク11を撮り終えると、自ら持参したレジャーシートの上で、寝始めた。「ごめん、僕はアルコールに弱くて…」とのことだった。その後、寝息を立ててそこで寝ていた。その後、沙耶は「おしっこしたい」といい、僕は沙耶についていき、その場面も収録した。海辺での放尿シーン。
ただ、僕と沙耶はレジャーシートなぞ準備してあるはずがない。撮影自体、まさか一夜をこのあばら家で過ごすとの意識もなかった。夏目が寝ている状況を見ながら、レジャーシートなど他にはなく、僕たち二人はあばら家の中にあった古い木造の小型船で一夜を過ごした。
濡れたシャツが幾分寒く感じられた。僕は沙耶に素直に断り、ちょっと寒いから抱き合ってほしい、と彼女に告げた。沙耶も「うん」と答え、僕たちは小型木造船の中で抱き合うように、その晩を過ごした。
でも、寝られるはずがない。いささか感じている寒さとは裏腹に、僕の□□はどうしようもなく熱く膨らんでいた。沙耶もそれに気づいていた。
沙耶:「眠れない…の?」
平十郎:「うん…沙耶のおかげで、寒くはなくなったけど…」
そうして沙耶は僕の□□にそっと手を伸ばした。僕の□□が固くなっていることを彼女は今確認している。
沙耶:「私のこと、欲しい?」
平十郎:「うん、心の底から…。沙耶のことがとても大好きなんだ」
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