題名:このまま前へ進むこと報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 登攀はやめなかった(この物語)。それでも、右足の激痛がその登攀を大いに妨げていた。このままのペースで進めば、間違いなく夜になる。 登攀せずに下山する。そういう選択肢もあ…
題名:僕の愛は禁じられた色彩を帯びる報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 アイスアックスを両手に、クランポン(ドイツ語でアイゼン)を踏みしめ、右足の激痛を感じながら、僕は琉花と晴美さんに逢いたい、その一心で、愛の頂きにまで登攀しよ…
題名:と祈った報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 その化石のような黒いダイヤ、たぶんしじみの貝殻をもっていると、僕は守られている気がした。そうだ、あの時の晴れた日の美しい太陽からの恵みと同じく、僕は守られているような、そんな気…
題名:テント・デ・サーフィン・オン・ザ・スノーで挽回報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。(や、やばい…) そうであっても、すでに止めることができない。自然にこの傾斜からの流れに乗るしかない。テント・デ・サーフィンのように。ざざざざ…
題名:数パーセントなスーパー銭湯報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 わずかばかりの晴れ間でもって、とんでもない所にビバークしていることが分かった(この物語)。でも、もはやこのビバークの状態から、天候がよくなるまでは、決して動くこ…
題名:垂壁のかなたで報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 意識がもうろうとする中、頭の中でパトカーのサイレンの音が響いているかのようだった(この物語)。やはりいくら慣れている大山とはいえ、こんな季節の、よりによって悪天候の時に、登…
題名:DarkStarのようにパトカーのサイレンの音が響いている報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 だからこそ、その愛の頂きが、よりパーソナルであればあるほど、そこに残る痕跡は、化石のように永遠に残る。それがエベレストというこの地球上…
題名:それは「 」であると。報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 ふと晴美さんの香りがしたその夜(この物語)、久しぶりに僕は夢を見た。たぶん、晴美さんがそこにいたような、そんな夢だった。 でも、夢の中でも、以前のように、具体的に、そ…
題名:3人で分けると、一人当たり3つ報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 アサリへのグランドジョラス北壁の登攀の話(この物語)が終わるか、終わらないかのうちに、コンブチャンが戻ってきた。トイレから随分と時間がかかって心配だったが、コ…
題名:ある意味、グランドジョラス北壁の登攀報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 コンブチャン:「アサリちゃん。わたし、ちょっと飲みすぎちゃったみたい…。トイレ行ってくるね…」 コンブチャンがトイレに行っている間、アサリもほろよいなの…