地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

厳格なる幻覚、その映像化

題名:厳格なる幻覚、その映像化報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 頂上に辿りつき、愛の頂きに到達したと感じた時(図)、僕は震えが止まらなかった。確かに、そこは寒かった。その影響も皆無ではないだろう。でも、それとは異なるこころの震…

テンキュー&ザ・ありがとうございます

題名:テンキュー&ザ・ありがとうございます報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 雪洞の中は、意外と温かい。外からの風雪の音が聞こえるも、ここの中では皆無だった。ふと耳をかざすと、外では酷評の風雪が舞っていた。でも、それは、もはや…

内なるこころ

題名:内なるこころ報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 少しずつ、大きな牛に向かう闘牛士のようにあゆみを進め(この物語)、右足の激痛に耐えながらも、僕の中のアドレナリンはいつしかピーク(造語:アドレン・ピーク)に達していた。そこから…

このまま前へ進むこと

題名:このまま前へ進むこと報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 登攀はやめなかった(この物語)。それでも、右足の激痛がその登攀を大いに妨げていた。このままのペースで進めば、間違いなく夜になる。 登攀せずに下山する。そういう選択肢もあ…

僕の愛は禁じられた色彩を帯びる

題名:僕の愛は禁じられた色彩を帯びる報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 アイスアックスを両手に、クランポン(ドイツ語でアイゼン)を踏みしめ、右足の激痛を感じながら、僕は琉花と晴美さんに逢いたい、その一心で、愛の頂きにまで登攀しよ…

と祈った

題名:と祈った報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 その化石のような黒いダイヤ、たぶんしじみの貝殻をもっていると、僕は守られている気がした。そうだ、あの時の晴れた日の美しい太陽からの恵みと同じく、僕は守られているような、そんな気…

テント・デ・サーフィン・オン・ザ・スノーで挽回

題名:テント・デ・サーフィン・オン・ザ・スノーで挽回報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。(や、やばい…) そうであっても、すでに止めることができない。自然にこの傾斜からの流れに乗るしかない。テント・デ・サーフィンのように。ざざざざ…

数パーセントなスーパー銭湯

題名:数パーセントなスーパー銭湯報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 わずかばかりの晴れ間でもって、とんでもない所にビバークしていることが分かった(この物語)。でも、もはやこのビバークの状態から、天候がよくなるまでは、決して動くこ…

垂壁のかなたで

題名:垂壁のかなたで報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 意識がもうろうとする中、頭の中でパトカーのサイレンの音が響いているかのようだった(この物語)。やはりいくら慣れている大山とはいえ、こんな季節の、よりによって悪天候の時に、登…

DarkStarのようにパトカーのサイレンの音が響いている

題名:DarkStarのようにパトカーのサイレンの音が響いている報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 だからこそ、その愛の頂きが、よりパーソナルであればあるほど、そこに残る痕跡は、化石のように永遠に残る。それがエベレストというこの地球上…