地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

惑星プリュクにおける言語体系とコミュニケーション能力



「宇宙コロニー( Off-world colonies )での新しい生活が貴方を待っています。チャンスと冒険に満ちた黄金の土地に、再び巡ってきた好運。」 “A new life awaits you in the Off-world colonies. The chance to begin again in a golden land of opportunity and adventure.”

広告


pocket LINE




題名:惑星プリュクにおける言語体系とコミュニケーション能力
報告者:トシ

 本記事は、この記事の続きです。

 この記事にて、惑星プリュクにおける宇宙船のペペラッツの構造について報告した。ここでは、惑星プリュクの言語体系を調べ、さらに、コミュニケーション能力についても推測したい。
 惑星プリュクはこの記事にて報告したようにスパイラルのキン・ザ・ザ星雲に位置する惑星(映画「不思議惑星キン・ザ・ザ」の舞台となる惑星)であるが、その惑星にいる住人は大きく分けて、パッツ人とチャトル人がいる。外観では簡単に区別がつかないが、識別器の色にてそれが分かる。識別器をその人に向けてボタンを押し、緑が点灯すればパッツ人、赤が点灯すればチャトル人である。ちなみに、地球人は緑の点灯となり、パッツ人と同じ扱いとなる。しかしながら、人種的には区別があるが、言語的には共通の発声を有しており、その発声の中でも最も重要なのが、”クー” とされる。
 惑星プリュクでは、その ”クー” のみで会話できることが特徴であり、慣例として目上の人には必ず ”クー” の前に、頭をトントンと二回たたき、両手を広げて、膝を少し曲げ、前かがみになりながら、”クー” と発声することが必要となる。その様子を図に示す。図の右がパッツ人のビーさんで、左がチャトル人のウエフさんである。なお、識別器以外に、パッツ人は鼻に小鈴(ツァーク)を付けなければならないことになっている。そのため、識別器で緑が点灯し、この惑星にテレポーテーションした地球人のウラジーミルさんとゲデバンさんも、途中からツァークを付けるはめとなる。
 ”クー” に関して、語尾をのばさない場合は、普段の会話の様子やあいさつ的な意味合いが強い。しかしながら、”ク~~” という語尾になることで、「こっち来い」的な意味を持ち、”クーー” のような語尾で、「素晴らしい」的な意味をもたらすこともできる。

y05Vfml0e2w

図 惑星プリュクのあいさつの一例1)

また、”クー” 以外で ”キュー” という発声もあり、こちらは、意思に反したり、罵倒したりする際に多く用いる。また、これも語尾を変化させることで、意味の強弱ができる。例えば、”キュ~~” で「なにしやがる」的な意味を持ち、”キューー” で「うせろ」的な意味を持たせることができる。このように、わずかな発声のみで会話が成り立つ惑星プリュクであるが、パッツ人もチャトル人も、地球人の言語中枢を読解して、実はロシア語も、グルジア語もしゃべることができる。しかしながら、この読解には、それなりの困難さが伴うようである。
 ”クー” や ”キュー” の簡単な発声を中心とする惑星プリュクの言語体系であるが、総じて身ぶり手ぶり含めて、そのコミュニケーションの能力には、我々地球人よりも高いレベルにあることが推測される。

1) http://vk.com/kindjadja (閲覧2016.4.1)

From ここから。© 2015 This is 地底たる謎の研究室 version。