地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

写真撮影に伴う技術的な背景



「宇宙コロニー( Off-world colonies )での新しい生活が貴方を待っています。チャンスと冒険に満ちた黄金の土地に、再び巡ってきた好運。」 “A new life awaits you in the Off-world colonies. The chance to begin again in a golden land of opportunity and adventure.”

広告


pocket LINE




題名:写真撮影に伴う技術的な背景
報告者:アダム&ナッシュ

 写真はある一瞬の出来事を記録した映像となる。例えば、撮影においてシャッタースピードが1/100秒であったならば、1秒の100分の1に相当する時間の瞬間を撮影したことになる。人物の撮影の場合は、このシャッタースピードが長くなれば長くなるほどブレが生じ、ブレが映し出された映像では当の人物の判別が難しくなる。人物の撮影においてブレが生じない最低のシャッタースピードは、約1/30秒とされよう(これは筆者らの経験上でもあるが、かつてのブラウン管のテレビの走査線が1/30フレームであったことからも推測される)。これ以下のスピードでは、ブレを映像として効果的に使う以外は、人物の撮影に適さない。現在の特殊なハイスピードカメラ以外は、一般的な一眼レフでは、1/4000秒、または、1/8000秒を最高スピードとしているために、この基準で捉えると、1/4000秒、または、1/8000秒の瞬間を映し出すことができることとなる。しかしながら、実際の撮影では、瞬間が止まることがなく、時間は常に経過している。すなわち、ある瞬間を切り取るのが写真撮影ではあるが、その撮影にはその瞬間を切り取るべく、必ず撮影の技術的な背景が潜んでいる。ここでは、ひとつの写真を例に、その撮影に伴う技術的な背景を探ってみたい。
 ベラルーシ共和国の写真家であるSergey Piltnik氏による写真を図に示す。素敵な写真であるが、氏の500pxのサイトによると1)、本写真のテーマは「I Love You Like A Love Song」であり、機材は、Canon EOS 5D Mark II、85mm ƒ1.4である。撮影条件は、シャッタースピード1/2500s、ISO 320である。EOS 5Dは言わずと知れたフルサイズのCMOS機であるが、レンズのメーカーに関する記載はない。一方で、現在のCanonのレンズのラインナップに85mm ƒ1.4はないことから、もしかしてレンズは、Sigma 85mm F1.4 EX DG HSM(*)になるのかもしれない。

wallhaven-408294-1

図 Sergey Piltnik氏による写真1)

近いうちにArtラインでリニューアルの期待がかかるレンズである。撮影されたのが、2016年7月7日であり、かつ、ベラルーシ共和国のホメリであることから、今日のホメリの気温が高 30℃ 、低 18℃であることも踏まえ2)、7月7日も平均して20℃は超えていたことが推測される。これより、足が水につかっていても、被写体の女性はそれほど寒くはなかったであろう。さらに、背景の水面の色味から夕刻まじかの撮影であった可能性も示唆される。

1) https://500px.com/photo/162214987/i-love-you-like-a-love-song-by-sergey-piltnik-%D0%9F%D0%B8%D0%BB%D1%82%D0%BD%D0%B8%D0%BA-?ctx_page=1&from=user&user_id=1791791 (閲覧2016.7.21)
2) http://ja.thetimenow.com/belarus/homyel%E2%80%99 (閲覧2016.7.21)
3) https://www.researchgate.net/figure/274321018_fig1_Fig-1-Some-body-segment-lengths-of-50-th-percentile-Indian-tractor-operator-expressed (閲覧2016.7.21)

* :2016年11月17日にSigma 85mm F1.4 DG HSMにリニューアルされた。



From ここから。© 2015 This is 地底たる謎の研究室 version。