題名:新しいフェロモンを発見する。
報告者:ちょろりん
フェロモンとは、行動や生理学的な変化をうながす物質であり、その存在の発見は、フランスの博物学者であるジャン=アンリ・ファーブルの時代まで遡ることができる。ファーブルは、ガのオオクジャクヤママユの行動の観察から、遠く離れていてもメスの居場所を知らせるようなオスの行動パターンが誘発されるのは、適齢期のメスから何らかの発散物があるのでは、と推測し、フェロモンの元となる根拠を発見している1)。ファーブルは、1823年~1915年の間に活躍したため、今からざっと100年以上も前のことである。実際にこの物質に対してフェロモンと名付けたのは、Peter KarlsonとMartin Lüscherの両博士であり、1959年のことである2)。その意は、ギリシア語の「pherein:運ぶ」と「hormon:興奮させる」を組み合わせた造語とされる1)。しかしながら、現在、インターネットにてフェロモンと検索すると(Googleにて2017年1月25日に検索した結果)、学術的な内容よりもむしろ、「イイ女からはフェロモンが出てるってホント?」3)とか、「色気のある女性に! フェロモンを、何倍にも放出する方法」4)とか、「モテる女性はみんなフェロモンがでている!?」5)とか、若干に秘密めいた内容が上位にくる。このことから、一般的なフェロモンの言葉の解釈の中には、あらがいがたい”独自の媚薬”1)なる意味が、多く含まれていることが推測される。
一方、少なくとも、ガやハチやアリといった昆虫だけでなく、金魚、イモリ、さらにはネズミやブタなどの哺乳類でもフェロモンの存在が確認されている1)。このことから、ヒトも進化の過程を探ると、フェロモンの存在は無視することはできないであろう。ただし、ヒトのフェロモンについては、まだ確証がなく、特に汗や尿のにおいがヒトのフェロモンとして有力視されているものの1)、「このフェロモンを放出すれば、その人は間違いなくモテる」、なる素晴らしい物質は、残念ながらまだ発見されていない。そこで、そのような素晴らしい物質に準ずる、何か新たな発見がヒトでは必要となる。これを調べると、図の
ディープスイートラブ
が…。なんか、すげーもんを発見した。わくわく、どきどきしたじょー。
図 ディープスイートラブの詳細6)
1) 東原和成(監修): Newton フェロモン. ニュートンプレス. 2015.
2) Karlson, P., Luscher, M.:‘Pheromones’: a new term for a class of biologically active substances. Nature 183: 55–56, 1959.
3) http://www.alicey.jp/article/25825 (閲覧2017.1.25)
4) https://laurier.press/i/E1422331621706 (閲覧2017.1.25)
5) http://www.statusparty.jp/lightup/pheromone-of-female/ (閲覧2017.1.25)
6) https://item.rakuten.co.jp/deepsweetlove/10000006/ (閲覧2017.1.25)
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