地底たる謎の研究室

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人生はメビウスの帯なり


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題名:人生はメビウスの帯なり
報告者:ダレナン

 一人の人の人生は、人類の悠久の歴史から考えるとわずかしかない。平成27年の男性と女性の平均寿命は総務省統計局によれば、男性が80.79歳、女性が87.05歳とされている1)。ただし、健康寿命はこれよりも少なくなり、仮にこれを70歳と見なして、初期のヒト属とされる人類が誕生したのは、700万年前であることから2)、人類史から読み解くと、70/7000000の割合でしか、人一人の歴史がない。また、これは歴史を遡り過ぎかもしれないため、ここで自分の先祖を考えてみることにする。すると、自分の3世代前はまだしも、4世代、5世代前は、すでにおぼつかない。なにも、これは筆者だけではないであろう。
 今の自分は、過去の先祖やそのまた過去の人類から繋がって存在している。そのことは理解できる。しかしながら、どのような状況であれ、自分という存在は、自分の歴史の中でしか語ることができない。それは、過去の様々な人々の歴史を学んだとしても、実在する自分が、自分という現在での価値を産み出していることから、変えようもない事実となる。それゆえに、自分の人生が、自分にとっての歴史の証人となる。
 一方、歴史の証人たる自分も、先に述べたように70年そこらで終了する。その70年でいろいろなことにチャレンジする。しかしながら、人の趣向はそう大きく変化はしない。できない。1年、2年と積み重ねられた自分という歴史の中で、手変え品変え、自分が巡る。気が付くとぐるりと一周して、もとの世界に戻ることもしばしばである。ゆえに、結局は、自分という歴史に伴う人生は、メビウスの帯と近似できるのかもしれない。メビウスの帯を図に示す。図の青いボールが自分として、Youtube3)でこれを確認すると、ぐるりと回って元の位置に戻ることが明らかである。いろいろなところを巡り、いろいろと走り回ったつもりでも、気が付くと元の位置に立っている。
 近年は、スマートフォンを始めとして、様々なテクノロジーが発達した。それに伴って、自分も発達したように感じる。しかしながら、社会生活における自分を取り巻く人間関係の様相は、大きく変化していないことに気づく。歴史から学ぶ、学べ



図 メビウスの帯3)

るということは、様々な歴史の中で人類自身がそれほど発達していない証拠でもあり、それは自分という歴史だけでなく、あらゆる人も結局は、メビウスの帯の中に存在していることを示唆している。そうとすれば、そのメビウスの帯は、一体誰が創っているのか、ということに帰結する。メビウスの帯の名前自体は、1790年生まれのドイツの数学者アウグスト・フェルディナント・メビウスに由来する4)。1865年に多面体の幾何学に関するパリのアカデミーの懸賞問題に取り組む過程でメビウスの帯の概念に到達した4)。しかしながら、人生のメビウスの帯は、むろん数学者アウグスト・フェルディナント・メビウスが産み出したわけではない。
 人生に永遠はない。しかしながら、人生は永遠に巡る。

1) http://www.stat.go.jp/data/nihon/02.htm (閲覧2017.3.15)
2) 河合信和: ヒトの進化 七00万年史. 筑摩書房. 2010.
3) https://www.youtube.com/watch?v=Eb-Fi8GI6PE (閲覧2017.3.15)
4) https://ja.wikipedia.org/wiki/メビウスの帯 (閲覧2017.3.15)

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