題名:外面の入れ替えと出来そこないのコピーロボット
報告者:トシ
人の外面は顔やスタイルで決められ、表情や行動で持って他の人は、その人物のその心理を推し量る。ただし、外面が外界に与える影響は無視できず、外面がよいことには誰しもが異論はないであろう。しかしながら、外面はDNAによっても大きく影響される。よって、大きく外面を変化させるには、形成外科の技術に頼ることにはなるが、どのように優れた外科医であっても遺伝的な要素までは形成できない。そのため、形成外科の技術の恩恵に頼ることなく、人生を変えるには、その人物の内面を見つめ直すことが重要となる。方や、人の内面は心にあり、それの本体は脳にある。しかしながら、脳からの神経は、密接に身体や器官と結びついている。このことから、外面から及ぼされる内面、内面から魅せられる外面は、結局のところ相乗効果となる。どちらかが飛びぬけて良くても、世間的にはバランスが取れない。
一方、漫画「ドラえもん」や「パーマン」において登場する魅力的なロボットとしてコピーロボットがある。これは、まさにその人のコピーを担うロボットであり、それを操る人物の外面はもちろん、内面も追従する仕組みとして存在する。扱い方は簡単で、赤い鼻を押すことで、その人のコピーが誕生する。もちろん本物のコピーロボットはまだ作成されてはいないが、スマートフォンを置くモバイルスタンドでこれを示すと図のようになる。これはフィギュアであるために、赤い鼻を押しても変化はないが、先ほどの漫画では、これを押すことでむくむくとコピーロボットが変化し、外面と内面がよく似たその人物が現れる。「パーマン」では、パーマンとして出動する人物の留守のアリバイとして身代わりに使うロボットであり、基本的なその人物の個性は保たれたままである2)。ときおり主人に逆らうこともあるが、それはロボットが持つ自我ゆえの影響となる2)。このようにして自分と基本的に同じ個性を持つコピーロボットであるが、出来そこないのコピーロボット、いわばBさんが赤い鼻を押したにも関わらず、内面がBさんのその前の持ち主であるAさんのままであったとしたらどうであろうか。そのコピーロボットは、外面はBさんであるが、内面はAさんのままが出来上がる。言い換えると、外面のみが入れ替わったBさんの登場である。その時に、その人物(コピーロボット)は、Bさんの人生を歩むことができるのであろうか。
図 コピーロボット モバイルスタンド1)
ここで考えてみたい。今ここに自分という人間がいる。その外面は、古くからの付き合いのある自分の外面である。内面もよくもわるくもそれに応じて成長してきた。しかしながら、突如、自分の外面が、誰かになる。それは、自分が憧れている人でもよいし、自分が苦手な人でもよいかもしれない。その時、はたして、自分はこれから自分として歩むことができるのか。コピーロボットがなく、実験できないから、答えが出ない。
1) https://www.amazon.co.jp/グルマンディーズ-藤子・F・不二雄キャラクター-コピーロボット-マスコットモバイルスタンド-dr-40a/dp/B01N0PW7PQ/ (閲覧2018.3.20)
2) https://ja.wikipedia.org/wiki/パーマン#主な能力(閲覧2018.3.20)
From ここから。© 2015 This is 地底たる謎の研究室 version。