地底たる謎の研究室

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ベルギーワッフルの起源



「宇宙コロニー( Off-world colonies )での新しい生活が貴方を待っています。チャンスと冒険に満ちた黄金の土地に、再び巡ってきた好運。」 “A new life awaits you in the Off-world colonies. The chance to begin again in a golden land of opportunity and adventure.”

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題名:ベルギーワッフルの起源
報告者:トシ

 ベルギーといえば、ワッフル。ワッフルといえば、ベルギー。というように、今では、ベルギーとワッフルの用語は互いにリンクし、ベルギーなしではワッフルは成り立たず、ワッフルなしではベルギーが成り立たずというまでに市場が成長した。なにもベルギーにはワッフルだけではなく、その他のスイーツとして、チョコレートも有名であるが(この記事も参照)、近年の店頭で販売されるワッフルには、ベルギーと併記してあることも少なくはない。
 そのようなベルギーワッフルであるが、はたしてワッフルそのもののスイーツとしての起源はなんであろうか。あるいは、ベルギーでワッフルが開発されたために、ベルギーワッフルとして明記されているのであろうか。これらの疑問に答えるべく、ここでベルギーワッフルの起源を調査したい。
 ベルギーワッフルを図に示す。今現在は、ベルギー・ワッフル・わーうふっぅ、と、これだけ認知度があがったために、あえて図を出す必要もないかもしれないが、参考までに示す。この溝の深い格子模様がまさにベルギーワッフルらしさを醸し出している。
 ワッフルそのものの起源は、実はギリシャにある2)。文献2)によれば、ギリシャの最も古いお菓子の一つであるにウブリ(小麦粉と卵で作った生地を鉄板の上で丸く焼いた軽いお菓子)があり、それに凹凸模様をつけて焼くことが考案され、そのお菓子がゴーフルと名付けられた。ゴーフルは綴りで書くと、Gaufreとなる。この辺の読み方も複雑であり、文献4)によれば、フランスでゴーフルと呼ぶ菓子は、日本語ではワッフルと訳し、英語ではWaffle(ワッフル)となる。さらに、ベルギーのワッフルには2種類あり、”ブリュッセル・ゴーフル”と”リエージュ・ゴーフル” (仏語:Gaufre de Liège)である。



図 ベルギーワッフル1)

この2種類のうち、ベルギーのリエージュ市周辺地域のスイーツとしてできあがる後者のゴーフルを、ベルギーワッフル(英語:Liège Waffle)と称する。それが、図のベルギーワッフルに相当する。もう一つの”ブリュッセル・ゴーフル”は、図と違って、正方形の等しい目をもつ特大のゴーフル焼き型(Max Consael氏が考えた)で作られる。その大きさは文献5)で確認していただきたいが、図の4~5倍のサイズであるワッフルが推定される。そして、それが生まれたのは、ベルギーのブリュッセル、アントワープに次ぐベルギー第3の都市ゲントであるが、これがゲント・ゴーフルではなく、”ブリュッセル・ゴーフル”と命名された5)。実にややこしい。この溝には、ヨーロッパの歴史がミックスされて刻まれているようでもある。まさに、ベルギーワッフルミックスである。

1) http://www.cuoca.com/item/01822500.html (閲覧2018.6.26)
2) https://gakuen.monteur.co.jp/library/knowledge/entry/003215.html (閲覧2018.6.26)
3) https://fr.wikipedia.org/wiki/Gaufre_(cuisine) (閲覧2018.6.26)
4) https://otium.blog.fc2.com/blog-entry-2231.html (閲覧2018.6.26)
5) https://www.gateaux.or.jp/g/news/019-belgium.html (閲覧2018.6.26)

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