地底たる謎の研究室

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アーチストSarah Moon氏の描写を研究して



「宇宙コロニー( Off-world colonies )での新しい生活が貴方を待っています。チャンスと冒険に満ちた黄金の土地に、再び巡ってきた好運。」 “A new life awaits you in the Off-world colonies. The chance to begin again in a golden land of opportunity and adventure.”

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題名:アーチストSarah Moon氏の描写を研究して
報告者:アダム&ナッシュ

 いつの時代でも偉大なるアーチストの作例の系譜をなぞることは、古くから、絵画においては模写としてなされてきた。出来上がった模写自体は、もちろんオリジナルではない。しかしながら、そのアーチストが偉大となるまでには、幾多の過去のアートの研究から、次第に自分自身の感性を磨いていったことは間違いないであろう。
 一般的に、研究においては、何度か当ブログの記事にも示されているが、アイザック・ニュートンが同じ科学者であるロバート・フックへ当てた手紙の中で曰く、「私がかなたを見渡せたのだとしたら、それはひとえに巨人の肩の上に乗っていたからです (If I have seen further it is by standing on the shoulders of Giants.)」という見解を書いている1)。すなわち、かのニュートンですらも、先人の学び・知恵からでもって、その先を見通すことが、通例であった。そのニュートンは、数理物理学の問題を解くのに微分積分学の手法を使い、「自然哲学の数学的諸原理」の中で論じたが、それ自体も、ニュートン自身が発見したのではなく、微分法がニュートンの時代までに完成されていなかっただけであり、さらには、当時、ニュートンとのその微分積分学の問題に関して、盗作とされたゴットフリート・ライプニッツは、現在では独自に微分積分学の発展に貢献した1人として認められている2)。すなわち、ニュートンとライプニッツの前から存在していた微分積分学が、二人の貢献によって、一般に確立できたことが偉業となる。ただし、その背景には、先のニュートンの言葉である、巨人の肩の上に乗っていたことを示唆している。また、現在のビジネスにおいても、これは同じであり、先人の積み重ねた発見(成果)に基づいて、新しい発見を行う事は、とても大事なことである1)。しかしながら、アートでは、先人と似たようなアプローチであった場合は、そこにオリジナリティがないと、叱咤される。むろん全くの模倣は許されないが、自身の勉強として、先人のアーチストの描写を研究することは、巨人の肩の上から世界を見渡すきっかけをも与えてくれるに違いない。
 表題にあるSarah Moon氏は、詩的かつノスタルジックな描写で知られる映像アーチストであるが、氏の表現のテーマに「時の美しさ、不確実さ、儚さ」がある3)。そのため、「Codie Young, Vogue Turkey, 2012」4)などの作例に見られるように、二重、三重的な不思議な奥行き感を持つものも少なくない。詳しくは、文献4)にそれがあるので、興味のある方は参照していただきたい。そこで、本報告書では、この表現を研究すべく、フリーの画像5)を切り出し、ぼかし、不透明にして、何重かの画像をずらしながら重ねて、それを試みた。それが図である。思ったよりも、不思議な感じに仕上がった。



図 画像5)を改図

1) https://tech-camp.in/note/pickup/44456/ (閲覧2019.2.24)
2) https://ja.wikipedia.org/wiki/微分積分学 (閲覧2019.2.24)
3) http://www.kyotographie.jp/fundamental/portfolio/sarah-moon (閲覧2019.2.24)
4) https://i.pinimg.com/originals/99/32/fb/9932fbd1c286f91a20b7741686ea3c69.jpg (閲覧2019.2.24)
5) https://pixabay.com/ja/美しい-ファッション-女性-女の子-アウトドア-人-スカーフ-1867093/ (閲覧2019.2.24)

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