地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

愛のLossless圧縮



「宇宙コロニー( Off-world colonies )での新しい生活が貴方を待っています。チャンスと冒険に満ちた黄金の土地に、再び巡ってきた好運。」 “A new life awaits you in the Off-world colonies. The chance to begin again in a golden land of opportunity and adventure.”

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題名:愛のLossless圧縮
報告者:ダレナン

 本記事は、この記事の続きです。

 失われていたとしても、その愛の記録は、Lossless圧縮に基づく。すなわち、データを全く損なわずに復元できるような圧縮方式をとり、データを再び元の状態に戻せるところから、可逆圧縮とも呼ばれているその方式は1)、まさしく、愛の記録かもしれない。特に、愛のプログラムの場合、わずかな欠損が致命的なエラーを引き起こす可能性もきわめて大きく、復元できる可逆圧縮が必要不可欠ではなかろうか1)。
 あたかも、それは、「あの日 あの時 愛の記憶」のように瞬時に蘇る。例えば、「そんなある日、テレビから聞こえてきた声がハンナを一気に30年前に引き戻す。それは、忘れることのない愛しいあの声。映っていたのはかつての恋人トマシュだった」2)として、蘇る。まさに、ナチ収容所で結ばれた男女の別れと30年後の再開の実話として映像化される2)。しかしながら、Lossless圧縮に基づく愛の記録であっても、そこにある経年変化は、Losslessではない。復元できないデータの欠損が、両者が過ごした逢えない30年間で起こる。
 ただし、その一方で、ナポレオン・ヒル曰く、愛の記憶は永遠に消えるものではない3)、とする。それは、「巨富を築く13の条件」からの出典であり、参考文献として記される3)。ここでの、巨富とは必ずしもお金のことではなく、精神の豊かさでもある4)。が、そびえたつ摩天楼を見ながら、過ごした愛しいひと時は、愛の記録でもあり(図)、金の記録でもある。通帳には必ずその泊まったホテルの宿泊費、たぶんその額は多額であることが予想されるが、そこにはちゃんと示されているであろう。そうして、金はLossする。Losslessではなく、Lossする。また、稼がなければなるまい。それは、愛しいあの時をもう一度得たいがための、稼ぎ。愛の記憶は、次への稼ぎへのステップとなる。そうして、ここでもウミネコはダンスする(この記事)。「ニャオーン」、「ニャオーン」とダンスする。その姿は、傍から見ると、滑稽であるに違いない。致命的なエラーを引き起こす可能性もきわめて大きいであろう。でも、踊るのだ。ダンスは一度踊り出すと止まらない。それは、愛の記録をLossしたくないからだ。愛は、いつでも、どこでも、なにがあろうとも、Lossless圧縮でなければならない。



図 摩天楼5)

1) https://www.weblio.jp/content/LOSSLESS圧縮 (閲覧2019.5.12)
2) https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B07KMG8FCN (閲覧2019.5.12)
3) http://www.mm-labo.com/culture/WiseSaying/a/ainokiokuhaeiennnikierumonodehanai.html (閲覧2019.5.12)
4) https://www.amazon.co.jp/巨富を築く13の条件-ナポレオン-ヒル/dp/4877710698 (閲覧2019.5.12)
5) https://www.pinterest.jp/pin/737745982689019084/ (閲覧2019.5.12)

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