題名:赤いぺろぺろ飴ちゃん
報告者:ダレナン
本物語は、この物語の続きです。
金庫の中にあった手紙を読みつつ、祖父と交信しながら、わたしは決意を新たにしていた。
ちょうどその頃、スマホ内部では自動でのソフト更新が行われていた。ただ、最近はソフト(ソフトウェア)とはあまり言わなくなったようだ。Windows10では設定の項目ですら、従来のソフトのことを、アプリと名うっている。だから、正確にはアプリ更新かもしれないが、祖父と交信で、アプリ更新というわけにはいかない。そこは、祖父と、なのだった。
ソフト更新の状況を電流スピナーの窓から眺めながら、電流スピナーのディスプレイには更新されるソフトとそのレベルが表示されていた。それを見ながら、りどるは一旦コンデンサー街へと電流スピナーを着陸させた。そして、降りるなりに、
「ちみとのかけにかったにゃん。なんかおくれ」
というので、僕はコンデンサー街の駄菓子屋でりどるに赤いぺろぺろ飴ちゃんを買ってあげた。渡すなりに、りどるはそれをおいしそうになめていた(図)。
ず なめていた2)
「でもさー、あめちゃんというと、わたしくん、あまちゃんだにゃー。すぐたっぷんする…、いやだっせんするにゃん」
「う○こ、詰まってるんかな? 想い出が詰まってるっていってたけど」
「それをいうなら、べんぴにゃん」
「そうか…。だっぷんなら、便秘じゃなくて、げりぴちゃんかな…」
「そう、げりぴちゃんだにゃん。おもいでのたれながしだにゃん、きっとそうにゃん」
「た・れ・な・が・し~…、にゃん」(輪唱)
「息ぴったりだったね」
「そうだにゃん。そうそう、ちみ、このままここのまちで、ちょっとあそんでく?」(ぺろぺろ)
「いいね~。大賛成」
りどると僕はコンデンサー街に繰り出した。コンデンサー街には大きなビルディングもあれば、小さなビルディングもあった。そこらかしこに電灯がともって、「いらっしゃい」という桂三枝師匠な状態であった。違うぞ。そういえば、2011年からは6代目桂文枝やったで2)。でも、「いらっしゃい」。
1) https://www.pinterest.jp/pin/737745982708739581/ (閲覧2021.3.24)
2) https://ja.wikipedia.org/wiki/桂文枝_(6代目) (閲覧2021.3.24)
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