題名:機械的強制終了
報告者:ダレナン
本物語は、この物語の続きです。
りどるが述べる僕の脱出へのスマホの状態を聞きつつも、僕は、何故か、赤からうどんに目を凝らしていた。りどるがちゅるちゅるとノンフライ麺をうまそうに啜っていたからだろうか、いや単純にお腹が空いているからだろうか。その様子を察知したのか、メガミ・エナイさんが、「ミチオ様も、赤からうどんいかがですか」と勧めてきた。僕はすかさず「はい」と答えた。やはりお腹が空いている。その時、明らかにそう感じていた。
そして湯が沸く間、りどるの言ったことを思い出していた。でも、きっと外部のわたしは、SIM交換はしない。Qiにて、充電してもスマホのバッテリーの減りが気になっていたから、機種変する可能性はある。でも、彼は、SIM交換はしない。ただ、機種変は、僕の死を、あるいは、りどるの死を、意味していた。
そして、ここで大事件が起きた。それは僕の死ではなく、文章が、保存する前に、勝手に、終了した。すなわち、強制終了がなされ、すうっと画面が消えるとともに文章が死んだ。これは偶然なのか、それとも文章を仕上げるべく神のいたずらなのか?
僕は慌てて今しがた打った文章を確認するために、再度アプリを立ち上げた。でも、さっき打った文章は、無常の如く当たり前のように保存されてはいなかった。そこで、僕は、ここから一から打ち直すこととなった。
さっき、打った文章は何だったかな?
もう覚えてない…。もうすでに覚えてはいない。
なぜ終了したのか。その機械的な意味も分からなかった。機械的強制終了ほど、文章あるいは書類を作成している段階で、怖いものはない。場合によっては半日かけた書類が一瞬にして機械的に失われる。時間も。
なぜ終了したんだ。と、書きつつ、またここで、またもやここで、終了した。またもや。
おめー壊れているのか?
お前はぶっ壊れているのか?
貴様はぶっ壊れたのか?
き・さ・ま・と・い・う・や・つ・は…
その対策として、こまめに保存するしかない。今それで事なきを得ている。でも、また、いつか強制的に終了するのだろうか。もうやめてくれ。や・め・て・く・れ。
おっと、話が脱線している。機械的強制終了が怖くて。
ここで保存。
随分と脱線しても、保存しないことには0になる。考えて、考えてないけれども、記述して保存しないとその時の無為な考えも、ファイルも、完全に0になる。
ここで保存。
ほっとして横になった。素敵にこちらを向く(図)。
ここで保存。
ふと、その画像の左下に13という数字が見えた(図)。
図 左下に132)
1) https://www.pinterest.jp/pin/673217844300305691/ (閲覧2021.4.23)
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