題名:執筆につけて配合が分からない
報告者:ダレナン
本物語は、この物語の続きです。
配合が分からなくなり、頭も朦朧としてきた。モンローは朦朧とし、そしてただのゴアソビ・モンローにすぎないここでの文体は、煮すぎなくとも、似すぎていて、誰の文体に似ているの?と問われても、誰にも似ていないとのたまいつつ、のたまいつつ、なかなかいい表現じゃねーの、と自画自賛する。
誰にも似ていない。ということは、独自…(笑)。
字が持参するのだ。頭の奥から。その妙な笑い声が。
そして気づいた。
また忘れている。ここで示すべきはジェニファーとの別離の話を情景描写でいっぱからげに唐揚げすることだったはず。
でも、僕には唐揚げの極意はまだ習得できていない。最近は、市販のタレをつけて、唐揚げを作るようになった。楽だからだ。しかも、時折、めっさうまい。
いっときは自分のレシピが最高だと思っていた。これよりも市販のタレは超えられねーだろと。かんせーしたなと思っておりましたで、皆様方。
でも、ある時たまたま、そうたまたま金のラベルに惹かれ、たまたま金を出して買った、チキンフィンガーの素。これが、作るとめっちゃうまかった。
どういうことだ。自分の編み出したレシピを…。自分の最高のレシピをいとも簡単に超えるとは…。
どういうこと。
「そういうことです」 byダイショー。
納得した。その納得は、ひき割りのごとく納豆を食(く)し繋がり、それは今日、3パック98円だった。
それは、ひき割りでーぃ。
そんな現状の僕でも時折うれしくなるかつてのポンヨウから連絡をもらう。
仕事中にタイミングよくメールが届いた。なんだかんだと、偶然にもちょうどかつての恋人だったジェニファーからだった。なんでも先日、息子がハーバード大を卒業したとのことだった。なんだか嬉しかった。僕は素直に彼女におめでとうと返信した。そして、こういう時、同じようなタイミングを見計らって、トニーからも連絡をもらった。なんでも業界(ゲーム業界)の一線から退くことを決意し、かつて一度夢見た作家を志し、小説を執筆しているとのことだった。
そうか。彼ならきっとベストセラー作家になることも夢じゃないだろう。そう思えた。
ただ、タイミングよく過去のポンヨウから連絡が届いたとしても、僕のもっかのところの興味は、八度まもるの動向にあった。アメリカに留学していた時代よりも、彼がどうpatient O.T.と関わるのか、あるいは、関わらないのか、でも、関わらないとすれば…。そうして僕にはこの先のいかなる興味が八度まもるに奪われようとも、それでも、僕は自分自身の勘を信じて、八度まもるを観察すること。それが何よりも先決だった。そして僕は、その考えを胸に秘め、同時に終わった過去のポンヨウのメールを漠然と眺めていた。
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