地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

祖父と交信

題名:祖父と交信報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。… ワルシャワで開催された第3回のショパン国際ピアノコンクールの時のことを覚えていますか。もちろん覚えていますよね。僕がトミヨさんに告白した後に、僕とトミヨさんの初めての正式な交…

53-18-46

題名:53-18-46報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 課金。それは金を課すこと。すなわち、貸すではなく、課すのだ。だから、二度と戻ってはこない。そんな金だった。(はてにゃん?)おりしも、金のことで思い出した。そうだ、金のこと、略し…

はてにゃん?

題名:はてにゃん?報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 わたしはスマホをじっと見つめていた。操作すると、「イコライザー2」がおすすめとしてタイミングよく現れた。「よし、ボタンを押そう」としたその時、再びプレーヤーが動きだした。スマ…

賭けてみる?

題名:賭けてみる?報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 それは、かつてのわたしの姿でもあった。わたしは、ジークンドーの自称指導者であった。ブルース・リーも真っ青になるほど、ヌンチャクのあやつりしでもあった。わたしがヌンチャクを操…

かつてのわたしの

題名:かつてのわたしの報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 あの絵がどこにあるのか? わたしは祖母の部屋をくまなく探した。祖母の想い出の品が次々と出てきた。ただ、絵は見つからない。 さらに、その想い出の品いずれもが少しばかりほこり…

祖母の部屋

題名:祖母の部屋報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 そのしいんとした中、わたしは祖母の声を聞いたことで、何かが明らかになってきつつあった。祖母がわたしに伝えたその絵には何かがある。その絵はこの家のどこにあるのだろうか? 異国人の…

そのしいんとした中

題名:そのしいんとした中報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 思い出しつつ、くせになるとはこういうことかもしれない。わたしは鼻をほじりながら、花をほじった。庭先に一凛の花が咲いて、それが輝いていた。祖母が植えたひなげしだった。普…

重要なメッセージを

題名:重要なメッセージを報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 実のところ、このフルーティなフレーバーであるところの、Duchesse de Bourgogneの試飲は二度目であった。祖父の死因が毒ガスであったとしたならば、わたしの試飲は二度目となる。…

フルーティなフレーバー

題名:フルーティなフレーバー報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 しばらくREM睡眠虫に襲われていたが、その後、Light睡眠に変わり、わたしは眠りから目覚めた。スマウは4時56分を指していた。寝ては起きて仮眠、寝ては起きて仮眠、を繰り返し…

脳裏のイマージュ

題名:脳裏のイマージュ報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 祈った。それでもむなしく、ヤナチェク(わたしの祖父:ヤナチェク・トーベ・ブロンスキー)は、ガス室で命を絶つこととなった(図)。ここで自家製といえども寝具の中にこもった我が…