題名:円の直径と円周との関係
報告者:トシ
円の直径と円周には深い関係がある。算数や数学に得意な人であれば、何を今更という問題ではある。その円の直径と円周の関係の関係式は、以下のようになる。
円周/円の直径 = 3.14... (1)
これを見て分かるように、どのような円であれ、円であるならば不思議と上記の関係式が成り立つ。一般化して、円の半径をr、円周をlとすると、
l = 2πr (2)
となる。2rは円の直径となり、このπ(パイ)が、3.14...であり、円周率と呼ばれる。これが公式を覚える際の「えるいこーるにぃぱいあーる」の暗号の元であり、(1)と(2)はまったく同じ意味を示している。しかしながら、下図を見てもらいたいが、これを見て円の直径と円周との関係、すなわち円周率が考えつくであろうか。普通の人ならば、考えつかないであろう。まさに考えついた人は、天才である。そこで、これ以後は、このπについて注目したい。
円周率の起源は非常に古く、紀元前2000年前まで遡ることができる1)。ただし、ほぼ現在の3.14の値にまでに迫ったのは、紀元前3世紀の古代ギリシアの数学者、物理学者、技術者、発明家、天文学者であったアルキメデスとなる2)。
図 円に関する関係
彼は円に外接する多角形を正96角形までに分け、そこから、このπが
223/71(=3.1410845...) < π < 22/7(=3.142857....) (3)
となることを解き明かした2)。今から2250年もの前の話である2)。このようにして、円の直径と円周の関係は、円周率として帰結した。ただし、この円周率は小数点以下が無限に続く無理数(小数で表すと循環しない無限小数3))である。その桁数は今でも計算されており、旭松食品株式会社情報システム課の近藤茂氏によって、2011年時点で10兆桁まで求められている4, 5)。
1) https://ja.wikipedia.org/wiki/円周率の歴史 (閲覧2016.2.6)
2) 中村滋: 古代ギリシアの数学者たちの新しい姿 ピュタゴラス、アルキメデス、ヒッパルコス. 数学教育の会. 2007.
3) http://www.weblio.jp/content/無理数 (閲覧2016.2.6)
4) http://www.nikkei.com/article/DGXKZO88264670Z10C15A6W12001/ (閲覧2016.2.6)
5) https://www.youtube.com/watch?v=kVxshq-6EXc (閲覧2016.2.6)
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